令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.1は、土質試験の結果が何に使われるかについて、適当でないものを選ぶ問題です。含水比試験、CBR試験、圧密試験、一軸圧縮試験の4つが並びます。
誤りは、CBR試験の使いみちにあります。CBR試験の結果は舗装の厚さを決めるためのもので、地盤の許容支持力の算定には用いません。支持力の算定に使うのは平板載荷試験や一軸圧縮試験・三軸圧縮試験から得られる強度定数です。試験の説明部分は正しく書かれており、用途だけがすり替えられています。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 含水比試験は土粒子の質量に対する間隙水の質量の割合を表し、乾燥密度との関係から締固め曲線を描くのに用いる | ○(正しい) | 含水比と乾燥密度の組で締固め曲線になる |
| ⑵ CBR試験は貫入ピストンの荷重強さを標準荷重強さに対する百分率で表し、地盤の許容支持力の算定に用いる | ×(誤り) | CBRは舗装厚の設計や路盤材料の選定に用いる。許容支持力の算定ではない |
| ⑶ 圧密試験は圧密係数や体積圧縮係数等から、飽和粘性土地盤の沈下量と沈下時間の推定に用いる | ○(正しい) | どれだけ沈むか・いつまで沈むかを出す |
| ⑷ 一軸圧縮試験は自然地盤の非排水せん断強さから、地盤の土圧・斜面安定等の強度定数に用いる | ○(正しい) | 粘性土のせん断強さを得る試験 |
CBR試験には3つの種類があり、それぞれ用途が決まっています。設計CBRは路床を対象に支持力としてのCBR値を求め、アスファルト舗装の厚さやコンクリート舗装の構造を決定するために使います。修正CBRは路盤や路床に用いる材料の評価や選定のため、現場CBRは主として品質および施工管理のために行います。
いずれも舗装を対象にした試験で、構造物の基礎地盤が単位面積あたり何kNまで支えられるかという許容支持力を出すものではありません。⑵は試験の中身(貫入ピストン、標準荷重強さに対する百分率)を正しく書いたうえで、最後の用途だけを差し替えています。説明が正しいから用途も正しいとは限らないので、この形式の問題では文末の「〜に用いられる」を先に読みます。
⑴の含水比試験は、土粒子の質量に対する間隙水の質量の割合を求めるもので、含水比を変えて突き固めたときの乾燥密度と組み合わせると締固め曲線になります。⑶の圧密試験は、粘性土がゆっくり縮む現象を扱い、圧密係数から沈下時間を、体積圧縮係数から沈下量を推定します。⑷の一軸圧縮試験は、乱れの少ない粘性土の供試体を側圧なしで押しつぶし、非排水せん断強さを求めます。したがって適当でないものは選択肢2です。
問題:CBR試験の結果は、地盤の許容支持力の算定に用いられる。
〇か×か。
答え:×
舗装厚の設計や路盤材料の選定、施工管理に用います。許容支持力の算定には使いません。
問題:圧密試験の結果は、飽和粘性土地盤の沈下量と沈下時間の推定に用いられる。
〇か×か。
答え:〇
体積圧縮係数から沈下量、圧密係数から沈下時間を推定します。
出典・参考資料
※ 問題文と選択肢は転載していません。原文はJCTCの公開資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月