令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.2は、法面保護工の施工について適当でないものを選ぶ問題です。植生土のう工、種子散布工、モルタル吹付工、ブロック積擁壁工が並びます。
誤りは、ブロック積擁壁の積み方にあります。道路のブロック積擁壁は、ブロックとブロックの間の胴込めに現場打ちコンクリートを使う練積が原則です。⑷は胴込めコンクリートを設けない空積としており、そこが誤りになります。同じ文の後半にある谷積は正しい記述で、正しい語と誤った語を1文に混ぜてあります。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 植生土のう工を法枠工の中詰とする場合は、施工後の沈下やはらみ出しが起きないよう土のうの表面を平滑に仕上げる | ○(正しい) | 枠の中で動かないよう納める |
| ⑵ 種子散布工は、水、木質材料、浸食防止材、肥料、種子の順にタンクへ投入し、十分攪拌して法面へムラなく散布する | ○(正しい) | 投入順序と攪拌で均一な散布になる |
| ⑶ モルタル吹付工は、法面の浮石・ほこり・泥等を清掃した後、一般に菱形金網を張り付けてアンカーピンで固定する | ○(正しい) | 付着を確保し、金網で吹付け層を保持する |
| ⑷ ブロック積擁壁工は、原則として胴込めコンクリートを設けない空積で、水平方向の目地が直線とならない谷積で積み上げる | ×(誤り) | 原則は空積でなく練積。谷積の部分は正しい |
ブロック積擁壁には、ブロックどうしのすき間である胴込めにコンクリートを打つ練積と、コンクリートを使わない空積があります。道路のブロック積擁壁では、過去の被災事例を踏まえて胴込めに現場打ちコンクリートを使う練積とし、積みブロックは目地がそろわない谷積とすることが原則です。⑷はこの前半を空積に入れ替えています。
空積は胴込めがないためブロックどうしが噛み合っているだけで、背面の土圧や地震動を受けると1個が抜けて崩れが連鎖します。一方、後半の谷積は水平方向の目地が一直線に通らない積み方で、目地に沿ってすべる面ができないようにするものです。こちらは記述のとおりで、直線に通る布積より安定します。1つの文に正しい語と誤った語を混ぜる形なので、文全体の印象で判断せず、語ごとに切って見ます。
⑴の植生土のう工は法枠の中詰に使う場合の話で、表面が凸凹だと後から沈下したり枠からはらみ出したりします。⑵の種子散布工は、水を先に入れてから木質材料・浸食防止材・肥料・種子を加えて攪拌する順序で、種子を先に入れると傷むおそれがあります。⑶のモルタル吹付工は、浮石やほこりが残っていると吹付け層が付着せず剥落するため清掃が先で、菱形金網とアンカーピンで層を保持します。したがって適当でないものは選択肢4です。
問題:ブロック積擁壁工は、原則として胴込めコンクリートを設けない空積とする。
〇か×か。
答え:×
道路のブロック積擁壁は、胴込めに現場打ちコンクリートを使う練積が原則です。
問題:積みブロックは、水平方向の目地が直線とならない谷積で積み上げる。
〇か×か。
答え:〇
目地がそろわない谷積とすることで、目地に沿ったすべり面ができにくくなります。
出典・参考資料
※ 問題文と選択肢は転載していません。原文はJCTCの公開資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月