令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.6は、コンクリート用骨材について適当でないものを選ぶ問題です。混合して使う場合の吸水率、凍結融解に対する判定、砕石と単位水量、粗骨材の要求性質が並びます。
誤りは、吸水率をどの試料で測るかにあります。異なる種類の細骨材を混ぜて使うときは、混合前のそれぞれの試料で吸水率を測り、規定と比べます。混ぜてから測ると平均された値になり、品質の悪い側が良い側に隠れてしまうためです。混合後の値で判断してよいのは、同一種類の骨材を混ぜる場合の扱いです。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 異なる種類の細骨材を混合して用いる場合の吸水率は、混合後の試料で測定し規定と比較する | ×(誤り) | 混合前のそれぞれの試料で測る。混ぜると悪い側が平均に隠れる |
| ⑵ 凍結融解の繰返しに対する骨材品質の適否は、硫酸ナトリウムによる骨材の安定性試験方法で判定する | ○(正しい) | 結晶の膨張で凍結融解を模擬する試験 |
| ⑶ 砕石でワーカビリティーの良好なコンクリートを得るには、砂利の場合に比べて単位水量を大きくする必要がある | ○(正しい) | 角ばって表面が粗いぶん動きにくい |
| ⑷ 粗骨材は清浄・堅硬で劣化に対する抵抗性を持つものとし、耐火性が必要な場合は耐火的な粗骨材を用いる | ○(正しい) | 用途に応じて骨材そのものを選ぶ |
骨材の品質を混合前に見るか混合後に見るかは、混ぜる骨材が同じ種類かどうかで分かれます。同一種類の骨材を混合して使う場合は、混合前の骨材または混合後の骨材のいずれかが規格に適合していることを確認すればよい扱いです。これに対し異なる種類の細骨材を混ぜる場合は、混合前のそれぞれの試料について吸水率を測り、それぞれが規定に適合していることを確かめます。
混合後の値だけで判断すると、吸水率の高い骨材と低い骨材が打ち消し合って平均値が規定内に収まり、品質の悪い側が混ざっていることが見えなくなります。⑴は「異なる種類の細骨材」と条件を置きながら、緩和が認められる同一種類の扱いを当てはめているところが誤りです。
⑵の安定性試験は、骨材を硫酸ナトリウム溶液に浸して乾かす操作を繰り返し、結晶が育つときの膨張圧で骨材が壊れるかを見るもので、凍結融解で氷が膨らむ作用の代わりになります。⑶は砕石の形状の話で、砕石は角ばって表面が粗いため、丸みのある砂利と同じ流動性を得るには水を多く要します。⑷は粗骨材に求める性質と、耐火性が必要な場合の骨材選定です。したがって適当でないものは選択肢1です。
問題:異なる種類の細骨材を混合して用いる場合の吸水率は、混合後の試料で測定して規定と比較する。
〇か×か。
答え:×
混合前のそれぞれの試料で測ります。混ぜると品質の悪い側が平均に隠れます。
問題:砕石を用いる場合は、砂利を用いる場合に比べて単位水量を大きくする必要がある。
〇か×か。
答え:〇
砕石は角ばって表面が粗いため、同じワーカビリティーを得るのに水が多く要ります。
出典・参考資料
※ JIS A 5308 附属書Aおよびコンクリート標準示方書の条項は、本記事では引用していません。問題文と選択肢も転載していません。
※ この記事の確認日:2026年7月