令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.34は、重力式コンクリートダムの各部位のダムコンクリートの配合区分と必要品質について、適当なものを選ぶ問題です。
着岩コンクリート、外部コンクリート、内部コンクリート、構造用コンクリートの4つが並び、部位の名前と要求品質の組合せを問われます。
部位ごとの要求品質を、置かれている場所から考えます。外部は水や凍結にさらされ、内部は自重で水圧を支え、着岩は岩盤になじませるという役割の違いが、そのまま品質の違いになります。
選択肢1から3は、この3つの品質を1つずつずらして組み合わせています。適当なものは構造用コンクリートを述べた選択肢4です。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 着岩コンクリートは、所要の水密性、すりへり作用に対する抵抗性や凍結融解作用に対する抵抗性が要求される | ×(誤り) | これは外部コンクリートの要求品質 |
| ⑵ 外部コンクリートは、水圧等の作用を自重で支える機能を持ち、所要の単位容積質量と強度が要求され、発熱量が小さく施工性に優れていることが必要である | ×(誤り) | これは内部コンクリートの要求品質 |
| ⑶ 内部コンクリートは、岩盤との付着性及び不陸のある岩盤に対しても容易に打ち込めて一体性を確保できることが要求される | ×(誤り) | これは着岩コンクリートの要求品質 |
| ⑷ 構造用コンクリートは、鉄筋や埋設構造物との付着性、鉄筋や型枠等の狭隘部への施工性に優れていることが必要である | ○(正しい) | 鉄筋や機器のまわりに打つコンクリート |
外部コンクリートは堤体の表面をつくる部分で、水に触れ、流れてくる砂に削られ、冬は凍結と融解を繰り返します。だから水密性・すりへり抵抗性・凍結融解に対する抵抗性が求められます。選択肢1はこれを着岩コンクリートの品質として書いています。
内部コンクリートは堤体の大部分を占め、水圧を自重で支える役割です。求められるのは単位容積質量と強度で、量が多いため発熱量が小さく施工性に優れていることも条件になります。選択肢2はこれを外部コンクリートに付け替えています。
着岩コンクリートは岩盤と堤体の境目に打つコンクリートで、凹凸のある岩盤にも回り込んで密着することが求められます。選択肢3はこの品質を内部コンクリートに移しています。
⑷の構造用コンクリートは、監査廊まわりや放流設備など鉄筋や埋設構造物のある部分に使い、鉄筋との付着性と狭い場所への施工性が要点です。3つの品質を回して入れ替える組み方なので、部位が置かれた場所から考えれば戻せます。したがって適当なものは選択肢4です。
問題:外部コンクリートは、水圧等の作用を自重で支える機能を持ち、発熱量が小さいことが必要である。
〇か×か。
答え:×
これは内部コンクリートの品質です。外部は水密性・すりへり・凍結融解への抵抗性が求められます。
問題:着岩コンクリートは、岩盤との付着性と、不陸のある岩盤にも容易に打ち込める一体性が要求される。
〇か×か。
答え:〇
岩盤と堤体の境目に打つため、凹凸に回り込んで密着することが要点です。
出典・参考資料
※ 土木学会「コンクリート標準示方書 ダムコンクリート編」および国土交通省のダム設計基準は市販図書・PDFのため、本記事では配合の数値には踏み込んでいません。問題文と選択肢も転載していません。
※ この記事の確認日:2026年7月
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