令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.53は、一定の高さ以上のコンクリート造の工作物の解体作業について、事業者又は解体等作業主任者が行うべき事項のうち、労働安全衛生法令上誤っているものを選ぶ問題です。
引き倒し等の合図、作業の方法と労働者の配置、立入禁止、悪天候時の作業中止という4つが並びます。
誰の義務かで正誤が決まります。作業を行う区域内への関係労働者以外の立入禁止は、事業者が講じる措置です。
選択肢3はこれを解体等作業主任者の義務として書いています。作業主任者の職務は、作業の方法と労働者の配置を決めて直接指揮すること、器具・工具の点検、保護帽の使用状況の監視です。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(労働安全衛生法令上、誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 事業者は、外壁、柱等の引き倒し等の作業を行うときは、引き倒し等について一定の合図を定め、関係労働者に周知させなければならない | ○(正しい) | 合図を決めて周知するのは事業者 |
| ⑵ 解体等作業主任者は、作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を直接指揮しなければならない | ○(正しい) | 現場で指揮するのが作業主任者 |
| ⑶ 解体等作業主任者は、作業を行う区域内には関係労働者以外の労働者の立入りを禁止しなければならない | ×(誤り) | 主体が違う。立入禁止は事業者が講じる措置 |
| ⑷ 事業者は、強風、大雨、大雪等の悪天候のため危険が予想されるときは、当該作業を中止しなければならない | ○(正しい) | 作業の中止を決めるのも事業者 |
解体作業の規定は、事業者が現場の条件を整える義務と、作業主任者がその場で指揮・確認する職務に分かれています。立入禁止、悪天候時の中止、合図の決定と周知は、いずれも事業者の側です。
作業主任者の職務は、作業の方法と労働者の配置を決めて作業を直接指揮すること、器具・工具や保護具の機能を点検して不良品を取り除くこと、保護帽の使用状況を監視することです。
選択肢3は、内容としては実際に行われる措置ですが、それを行う主体を作業主任者に付け替えています。法規の問題では、条文の主語が事業者か作業主任者かを毎回確かめます。
同じ入れ替えは令和6年度でも出題されており、そちらでは悪天候時の作業中止を作業主任者の義務として書く形でした。区域や天候といった現場全体に関わる措置は事業者と覚えておくと見分けられます。したがって誤っているものは選択肢3です。
問題:コンクリート造の工作物の解体等作業主任者は、作業を行う区域内に関係労働者以外の労働者が立ち入ることを禁止しなければならない。
〇か×か。
答え:×
立入禁止は事業者が講じる措置です。
問題:事業者は、悪天候のため危険が予想されるときは、当該作業を中止しなければならない。
〇か×か。
答え:〇
作業を止める判断は事業者の義務です。
出典・参考資料
※ 条番号は本文に出していません(設問が条番号を問う形式ではないため)。工作物の高さの数値も、問題文の抽出テキストが壊れていたため記載していません。問題文と選択肢も転載していません。
※ この記事の確認日:2026年7月