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令和5年度 1級土木施工管理技士 No.54を解説、元請負人の義務(建設業法)

令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.54は、元請負人の義務について、建設業法令上誤っているものを選ぶ問題です。

下請負人の意見の聴取、出来形部分の支払を受けたときの下請代金、前払金への配慮、完成通知後の検査という4つが並びます。

この問題のポイント

期限の数値が引っかけです。元請負人が出来形部分に対する支払を受けたときは、その工事を施工した下請負人に対して、支払を受けた日から1月以内で、かつできる限り短い期間内に下請代金を支払います。

選択肢2はこれを40日以内と書き替えています。元請負人の義務は期限の数値が複数あるため、どの場面の期限かをセットで覚えます。

※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(建設業法令上、誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ下請負人の意見をきかなければならない○(正しい)先に意見を聞いてから決める
⑵ 出来形部分に対する支払を受けたときは、下請代金の一部を、支払を受けた日から40日以内で、かつできる限り短い期間内に支払わなければならない×(誤り)期限が違う。支払を受けた日から1月以内
⑶ 前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して資材の購入、労働者の募集その他着手に必要な費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならない○(正しい)着手費用が回るようにする配慮義務
⑷ 下請負人から完成の通知を受けたときは、通知を受けた日から20日以内で、かつできる限り短い期間内に検査を完了しなければならない○(正しい)検査は20日以内

選択肢2のポイント(ここが誤り)

元請負人が発注者から出来形部分の支払を受けたら、その工事を施工した下請負人に代金が回るようにするのが建設業法の考え方です。期限は支払を受けた日から1月以内で、かつできる限り短い期間内と定められています。

元請負人の義務に出てくる期限は、出来形部分の支払は1月以内、完成通知後の検査は20日以内、検査後の引渡しは直ちにの3つです。選択肢2はこのうち1つ目を40日以内という別の数値に差し替えています。

令和6年度では、検査後の引渡しを「1月以内」と書いて誤りにする出題がありました。1月以内・20日以内・直ちにの3点セットで覚えておくと、どちらの方向の差し替えにも対応できます。

⑴は工程の細目や作業方法を定める前に下請負人の意見を聞く義務、⑶は前払金を受けたときの配慮義務です。したがって誤っているものは選択肢2です。

覚え方

  • 出来形部分の支払は1月以内、完成通知後の検査は20日以内、引渡しは直ちに
  • 工程の細目・作業方法を定めるときは、あらかじめ下請負人の意見をきく
  • 前払金を受けたら、下請負人の着手費用について前払金を支払うよう適切な配慮をする

理解度チェック

問題:元請負人は、出来形部分に対する支払を受けたときは、支払を受けた日から40日以内に下請代金を支払わなければならない。

〇か×か。

答え:×

1月以内で、かつできる限り短い期間内です。

問題:元請負人は、下請負人から完成の通知を受けたときは、通知を受けた日から20日以内に検査を完了しなければならない。

〇か×か。

答え:

検査は20日以内、その後の引渡しは直ちにです。

令和5年度 1級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

※ 条番号は本文に出していません(設問が条番号を問う形式ではないため)。問題文と選択肢も転載していません。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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