令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期・種別:土木)No.9は、既製杭の施工に関する⑴〜⑷の記述のうち、適当なものを1つ選ぶ問題です。
適当なのは⑷で、⑴⑵⑶が誤りです。既製杭の埋込み工法には、あらかじめ地盤を掘ってから杭を入れるプレボーリング工法と、杭の中空部をオーガで掘りながら沈める中掘り杭工法があります。⑵と⑶はこの2工法の説明が入れ替わっており、これが最大の引っかけです。⑴はバイブロハンマを打撃工法のハンマだとしている点が誤りで、バイブロハンマは振動工法に使います。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も適当な記述)
| 記述 | 適否 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 打撃による方法は、杭打ちハンマとしてバイブロハンマが用いられている | ×(適当でない) | バイブロハンマは振動工法のハンマ。打撃工法はドロップハンマ・ディーゼルハンマ・油圧ハンマ等を用いる |
| ⑵ 中掘り杭工法は、あらかじめ地盤に穴をあけておき既製杭を挿入する | ×(適当でない) | この説明はプレボーリング工法。中掘りは杭の中空部を掘削しながら沈める |
| ⑶ プレボーリング工法は、既製杭の中をアースオーガで掘削しながら杭を貫入する | ×(適当でない) | この説明は中掘り杭工法。プレボーリングは事前に地盤を掘ってから杭を挿入する |
| ⑷ 圧入による方法は、オイルジャッキ等を使用して杭を地中に圧入する | ○(適当) | 圧入工法は油圧ジャッキ等の静的な力で杭を地中に押し込む |
既製杭を打撃や振動でなく静かに埋め込む「埋込み工法」の代表が、プレボーリング工法と中掘り杭工法です。この2つは、⑵と⑶で説明が丸ごと入れ替えられています。プレボーリング工法は、先に(プレ)アースオーガで地盤を所定の深さまで掘削(ボーリング)し、その孔へ既製杭を挿入する工法です。一方の中掘り杭工法は、筒状の既製杭の中空部にスパイラルオーガを差し込み、杭の先端から地盤を掘削しながら杭を沈設していきます。掘ってから入れるのがプレボーリング、杭の中を掘りながら入れるのが中掘り、と役割で押さえます。
⑴のバイブロハンマは、上下振動で周辺地盤の摩擦抵抗を減らして杭を貫入する振動工法の機械であり、打撃工法のハンマではありません。⑷の圧入による方法は、オイルジャッキ等で杭を静的に押し込む工法で、記述のとおり適当です。したがって適当なものは⑷です。
問題:中掘り杭工法は、あらかじめ地盤に穴をあけておき既製杭を挿入する工法である。
〇か×か。
答え:×
それはプレボーリング工法の説明です。中掘り杭工法は、杭の中空部をオーガで掘削しながら杭を沈設します。
問題:打撃による方法では、杭打ちハンマとしてバイブロハンマが用いられる。
〇か×か。
答え:×
バイブロハンマは振動工法に用いる機械です。打撃工法ではドロップハンマ・ディーゼルハンマ・油圧ハンマ等を使います。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。既製杭の施工方法は、最新の杭基礎施工便覧等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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