ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和5年度(後期)2級土木施工管理技士 No.8を解説、型枠に関する記述

令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.8は、型枠に関する①〜④の記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。剥離剤・側圧・取り外しの順序・面取りという型枠の基本4点から出題されています。

この問題のポイント

適当でないのは③です。型枠を外す順序は「取り外しやすい場所から」ではなく、コンクリートにかかる力が小さい部分から外すのが原則で、柱や壁などの鉛直部材を、スラブや梁などの水平部材より先に外します。取り外しの作業のしやすさ力の大小を取り違えると③に引っかかります。①の剥離剤、②の側圧、④の面取りは、いずれも型枠のセオリーどおりで適当です。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も適当でない記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 型枠内面には、剥離剤を塗布することを原則とする○(正しい)コンクリートの付着を防ぎ取り外しを容易にするため、内面への剥離剤塗布が原則
⑵ コンクリートの側圧は、コンクリート条件や施工条件により変化する○(正しい)打込み速度・温度・スランプ・打上がり高さ等で側圧は変わる
⑶ 型枠は、取り外しやすい場所から外していくことを原則とする×(誤り)外す順序は「取り外しやすい場所」ではなく、力(応力)の小さい部分から。鉛直部材を水平部材より先に外す
⑷ コンクリートのかどには、特に指定がなくても面取りができる構造とする○(正しい)かどの欠けを防ぐため、指定がなくても面取りできる構造とするのが原則

選択肢3のポイント(ここが誤り)

型枠を取り外す順序は、比較的荷重を受けない部分(力の小さい部分)から先に外し、そのあと残りの重要な部分を外すのが原則です。具体的には、柱・壁などの鉛直部材の型枠を、スラブ・梁などの水平部材の型枠よりも先に取り外します。水平部材の底面はコンクリートの自重や作業荷重を支え続けているため、十分な強度が出るまで残すからです。

記述③は「取り外しやすい場所から外す」としており、判断の基準を作業のしやすさに置いています。実際の基準はその部分にかかる力の大小であり、力を受けていない鉛直面から先に外すのが正しい考え方です。①の剥離剤の塗布、②の側圧が施工条件で変化すること、④のかどの面取りは、いずれも型枠のセオリーどおりで適当です。したがって適当でないのは選択肢3です。

覚え方

  • 型枠は「外しやすい所」でなく「力の小さい所」から外す=鉛直(柱・壁)が先、水平(スラブ・梁)が後
  • 剥離剤は内面に塗るのが原則/かどは指定がなくても面取りできる構造にする
  • 側圧は一定ではない=打込み速度・温度・スランプ・打上がり高さ等で変化する

理解度チェック

問題:型枠は、取り外しやすい場所から外していくことを原則とする。

〇か×か。

答え:×

基準は作業のしやすさではなく、かかる力の大小です。力の小さい部分(柱・壁などの鉛直部材)から先に外し、スラブ・梁などの水平部材は後にします。

問題:コンクリートのかどには、特に指定がなくても面取りができる構造とする。

〇か×か。

答え:

かどは欠けやすいため、特に指定がなくても面取りできる構造とするのが原則です。剥離剤の内面塗布や、側圧が施工条件で変化することも正しい記述です。

令和5年度(後期)2級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和5年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期・種別:土木) 問題」
  • 型枠の施工の要点(剥離剤=コンクリートの付着を防ぎ取り外しを容易にするため内面に塗布/側圧=コンクリート条件・施工条件で変化/取り外し順序=力の小さい部分から。鉛直部材を水平部材より先に外す/面取り=指定がなくてもかどに面取りできる構造とする)

※ 問題文は転載していません。型枠の施工の要点は、最新のコンクリート標準示方書等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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