ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和5年度(後期)2級土木施工管理技士 No.31を解説、下水道の剛性管渠の基礎

令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.31は、下水道の剛性管渠を施工する際の、基礎地盤の土質区分と基礎の種類の組合せのうち、適当なものを選ぶ問題です。軟弱土・硬質土・極軟弱土の3つの地盤に、砂基礎・コンクリート基礎・鉄筋コンクリート基礎をどう対応させるかを見分けます。

この問題のポイント

剛性管渠の基礎は、地盤が軟弱なほど剛性の高い基礎にするのが原則です。硬質土のように良い地盤では簡易な砂基礎でよく、極軟弱土のように悪い地盤ほど鉄筋コンクリート基礎のような強い基礎にします。どの地盤にどの基礎を当てるか、地盤の良し悪しと基礎の強さの対応が問われます。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(最も適当な組合せ)

土質区分と基礎の種類の対応

基礎地盤の土質区分適する基礎の種類考え方
硬質土(硬質粘土・礫混じり土・礫混じり砂)砂基礎良い地盤なので簡易な砂基礎でよい
軟弱土(シルト・有機質土)コンクリート基礎外圧に耐えるためコンクリートで管を支える
極軟弱土(非常に緩いシルト・有機質土)鉄筋コンクリート基礎最も悪い地盤なので最も強い鉄筋コンクリート基礎で沈下・変形を防ぐ

各選択肢の組合せ

選択肢(軟弱土/硬質土/極軟弱土)正誤解説
⑴ 軟弱土=砂基礎/硬質土=コンクリート基礎/極軟弱土=鉄筋コンクリート基礎×(誤り)軟弱土に砂基礎は不適当(軟弱土はコンクリート基礎)で、軟弱土と硬質土の基礎が入れ替わっている
⑵ 軟弱土=コンクリート基礎/硬質土=砂基礎/極軟弱土=鉄筋コンクリート基礎○(正しい)軟弱土=コンクリート基礎、硬質土=砂基礎、極軟弱土=鉄筋コンクリート基礎で対応が正しい
⑶ 軟弱土=鉄筋コンクリート基礎/硬質土=砂基礎/極軟弱土=コンクリート基礎×(誤り)軟弱土に鉄筋コンクリート基礎、極軟弱土にコンクリート基礎で、軟弱土と極軟弱土の基礎が入れ替わっている
⑷ 軟弱土=砂基礎/硬質土=鉄筋コンクリート基礎/極軟弱土=コンクリート基礎×(誤り)硬質土に鉄筋コンクリート基礎は過剰で、軟弱土に砂基礎・極軟弱土にコンクリート基礎という当て方も誤り

選択肢2のポイント(ここが正しい理由)

剛性管渠は、管自体が外圧に耐える強さをもつ管です。ただし地盤が悪いと、管の下で不同沈下や変形が生じて管を傷めるため、地盤が軟弱なほど剛性の高い基礎で管を支えます。良い地盤の硬質土は簡易な砂基礎、外圧に耐える必要がある軟弱土はコンクリート基礎、最も悪い極軟弱土は鉄筋コンクリート基礎という順になります。

選択肢2はこの対応をそのまま並べています。硬質土は砂基礎、軟弱土はコンクリート基礎、極軟弱土は鉄筋コンクリート基礎で、地盤が悪いほど強い基礎にするのが原則です。⑴は軟弱土と硬質土、⑶は軟弱土と極軟弱土の基礎が入れ替わり、⑷は硬質土に鉄筋コンクリート基礎を当てていて、いずれも地盤と基礎の対応がずれています。したがって適当なものは選択肢2です。

覚え方

  • 地盤が軟弱なほど強い基礎/硬質土=砂基礎・軟弱土=コンクリート基礎・極軟弱土=鉄筋コンクリート基礎
  • 良い地盤(硬質土)は簡易な砂基礎でよい・悪い地盤ほど剛性の高い基礎
  • 砂<コンクリート<鉄筋コンクリートの順で強くなる、と基礎の強さの順で覚える

理解度チェック

問題:下水道の剛性管渠で、極軟弱土の地盤には鉄筋コンクリート基礎を用いる。

〇か×か。

答え:

極軟弱土は最も悪い地盤なので、最も強い鉄筋コンクリート基礎で沈下や変形を防ぎます。

問題:下水道の剛性管渠で、硬質土の地盤には鉄筋コンクリート基礎を用いる。

〇か×か。

答え:×

硬質土は良い地盤なので砂基礎でよく、鉄筋コンクリート基礎は極軟弱土に用います。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和5年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期・種別:土木) 問題」
  • 下水道剛性管渠の基礎(地盤が軟弱なほど剛性の高い基礎とする。硬質土=砂基礎/軟弱土=コンクリート基礎/極軟弱土=鉄筋コンクリート基礎)

※ 問題文と図は転載していません。基礎地盤の土質区分と基礎の種類は、最新の下水道施設計画・設計指針等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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