ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和5年度(後期)2級土木施工管理技士 No.30を解説、上水道の配水管と継手

令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.30は、上水道に用いる配水管と継手の特徴に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。鋼管・ポリエチレン管・ダクタイル鋳鉄管・硬質塩化ビニル管の4つの管と継手について、施工上の性質が正しく述べられているかを見分けます。

この問題のポイント

配水管の継手は、管種ごとに施工上の注意点や地震への強さが違います。選択肢3はダクタイル鋳鉄管のメカニカル継手を「地震の変動への適応が困難」としていますが、メカニカル継手は可撓性・伸縮性があり、地震の変動に適応しやすい継手です。適応しやすいのか困難なのか、向きを取り違えていないかが問われます。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 鋼管の継手の溶接は、時間がかかり、雨天時には溶接に注意しなければならない○(正しい)溶接継手は施工に時間を要し、雨天時は品質に注意が必要
⑵ ポリエチレン管の融着継手は、雨天時や湧水地盤での施工が困難である○(正しい)融着は水分の影響を受けやすく、雨天時・湧水地盤では施工が難しい
⑶ ダクタイル鋳鉄管のメカニカル継手は、地震の変動への適応が困難である×(誤り)メカニカル継手は可撓性・伸縮性があり、地震の変動に適応しやすい。「困難」が逆
⑷ 硬質塩化ビニル管の接着した継手は、強度や水密性に注意しなければならない○(正しい)接着継手は接着状態で強度・水密性が左右されるため注意が要る

選択肢3のポイント(ここが誤り)

ダクタイル鋳鉄管のメカニカル継手は、ゴム輪などで管を接合し、継手部が伸縮・屈曲できるため、地震や地盤変動に対して追従しやすい構造です(可撓性がある)。継手が動くことで、地盤が揺れたりずれたりしても管路が破損しにくくなります。

メカニカル継手は伸縮性・可撓性があり地震の変動に適応しやすく、「適応が困難」は逆です。⑴の鋼管の溶接継手は施工に時間がかかり雨天時に注意が要ること、⑵のポリエチレン管の融着継手は雨天・湧水地盤で施工が困難なこと、⑷の硬質塩化ビニル管の接着継手は強度・水密性に注意が要ることは、いずれも配水管と継手の特徴として正しい記述です。したがって適当でないものは選択肢3です。

覚え方

  • ダクタイル鋳鉄管のメカニカル継手=可撓性・伸縮性があり地震の変動に適応しやすい(困難ではない)
  • 鋼管の溶接継手=時間がかかり雨天時に注意/ポリエチレン管の融着=雨天・湧水で施工困難
  • 硬質塩化ビニル管の接着継手=強度・水密性に注意

理解度チェック

問題:ダクタイル鋳鉄管のメカニカル継手は、地震の変動への適応が困難である。

〇か×か。

答え:×

メカニカル継手は伸縮性・可撓性があり、地震の変動に適応しやすい継手です。「適応が困難」は逆になります。

問題:ポリエチレン管の融着継手は、雨天時や湧水地盤での施工が困難である。

〇か×か。

答え:

融着は水分の影響を受けやすく、雨天時や湧水地盤では施工が難しくなります。

令和5年度(後期)2級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和5年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期・種別:土木) 問題」
  • 上水道の配水管・継手の特徴(ダクタイル鋳鉄管のメカニカル継手は可撓性・伸縮性があり地震の変動に適応しやすい/鋼管の溶接継手は雨天時に注意/ポリエチレン管の融着は雨天・湧水地盤で困難)

※ 問題文は転載していません。配水管と継手の特徴は、最新の水道施設設計指針等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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