令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.25は、海岸堤防の異形コンクリートブロックによる消波工に関する⑴〜⑷の記述のうち、適当でないものを1つ選ぶ問題です。
異形コンクリートブロックの積み方には層積みと乱積みがあり、この二つの据付けの特徴を入れ替える形が繰り返し問われます。層積みは規則正しく水平に配列するため外観が美しく安定性も高い一方、据付けに手間がかかり、基礎となる捨石均し面が平らでないと据え付けにくい積み方です。捨石均し面に凹凸があっても支障なく据え付けられ、荒天のたびに沈下してかみ合っていくのは乱積みの性質で、⑶はこの二つをすり替えています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
| 記述 | 適否 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 異形ブロックは、ブロックとブロックの間を波が通過することにより、波のエネルギーを減少させる | 適当 | ブロックの間に波が入り込んで乱れ、エネルギーが減衰する消波の説明として正しい |
| ⑵ 異形ブロックは、消波工のほかに海岸の侵食対策としても多く用いられる | 適当 | 異形ブロックは根固めや侵食対策としても広く使われる |
| ⑶ 層積みは、規則正しく配列し整然と並び外観が美しく安定性が良く、捨石均し面に凹凸があっても支障なく据え付けられる | 適当でない | 凹凸があっても支障なく据え付けられるのは乱積みの特徴。層積みは平らな捨石均し面が必要で据付けに手間がかかる |
| ⑷ 乱積みは、荒天時の高波を受けるたびに沈下し、徐々にブロックどうしのかみ合わせが良くなり安定してくる | 適当 | 乱積みは沈下しながらかみ合いが進み安定していく特徴で正しい |
⑶の前半、層積みが規則正しく配列されて整然と並び、外観が美しく安定性も良い、という記述はそのとおりです。問題は末尾の「捨石均し面に凹凸があっても支障なく据え付けられる」の部分で、これは層積みではなく乱積みの性質です。層積みはブロックの凹凸をかみ合わせながら規則正しく水平に重ねるため、据付けのたびに位置や角度を調整する手間がかかり、基礎の捨石均し面が平らに仕上がっていないと据え付けにくくなります。
これに対し乱積みは、ブロックを不規則に投入して自重と波の作用でかみ合わせていくので、捨石均し面に多少の凹凸があっても据え付けられ、⑷のとおり荒天のたびに沈下してかみ合いが進み安定していきます。据付けやすさと基礎面への追従性が層積みと乱積みで逆に書かれている点が、⑶の誤りです。
問題:層積みは、捨石均し面に凹凸があっても支障なく据え付けられる。
〇か×か。
答え:×
捨石均し面に凹凸があっても据え付けられるのは乱積みです。層積みは規則正しく水平に重ねるため、平らな捨石均し面が必要で据付けに手間がかかります。
問題:乱積みは、荒天時の高波を受けるたびに沈下し、徐々にブロックどうしのかみ合わせが良くなり安定してくる。
〇か×か。
答え:〇
乱積みは沈下しながらブロックどうしがかみ合い、安定していく積み方です。層積みは規則正しく配列しますが、据付けには平らな基礎面が必要です。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。消波工の施工は、最新の海岸保全施設や港湾関係の技術基準等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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