令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.27は、鉄道工事における道床及び路盤の施工上の留意事項に関する問題です。⑴〜⑷の4つの記述のうち、最も適当でないものを選びます。
問われているのはバラスト道床に選ぶ砕石の性質です。道床は列車の荷重を路盤に分散して伝え、横方向のずれに抵抗する役割をもつため、粒子どうしがかみ合って動きにくい砕石が求められます。⑵は「単位容積質量やせん断抵抗角が小さい砕石を選定する」としていますが、安定させるには単位容積質量もせん断抵抗角も大きい砕石を選ぶのが正しく、大小が逆です。路盤に関する⑶⑷は適当なので、大小の向きだけで正誤が決まります。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も適当でない記述)
| 記述 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ バラスト道床は安価で施工・保守が容易だが、定期的な軌道の修正・修復が必要 | ○(正しい) | 砕石が動くため軌道狂いが生じやすく、つき固め等の保守が前提 |
| ⑵ バラスト道床は耐摩耗性に優れ、単位容積質量やせん断抵抗角が小さい砕石を選定する | ×(誤り) | 単位容積質量・せん断抵抗角が大きい砕石を選ぶのが正しい(小さいでは道床が安定しない) |
| ⑶ 路盤は軌道を支持するもので、十分強固で適当な弾性を有し、排水を考慮する必要がある | ○(正しい) | 路盤は軌道・道床を支え、荷重を路床に分散しつつ排水機能をもつ |
| ⑷ 路盤は使用材料により、粒度調整砕石を用いた強化路盤、良質土を用いた土路盤等がある | ○(正しい) | 強化路盤(粒度調整砕石)と土路盤(良質土)に区分される |
道床バラストは、列車からレール・まくらぎを介してかかる荷重を広く分散して路盤に伝え、まくらぎの前後・左右の移動を抑え、走行で生じる振動を吸収する役割をもちます。この働きを支えるのは、粒子どうしが強くかみ合って動きにくいという性質です。だから花崗岩や安山岩のような硬く角ばった砕石が使われ、単位容積質量が大きく、せん断抵抗角も大きいものほど道床として安定します。
記述⑵は、この単位容積質量とせん断抵抗角を「小さい砕石を選定する」と逆向きに述べている点が誤りです。せん断抵抗角が小さい丸みのある骨材では粒子がすべって横抵抗力が不足し、軌道が動きやすくなります。耐摩耗性に優れるという前半は正しいだけに、後半の大小を読み飛ばすと見落としやすい記述です。⑴のバラスト道床の保守性、⑶の路盤の役割、⑷の路盤の分類はいずれも適当で、適当でないものは⑵になります。
問題:バラスト道床は、単位容積質量やせん断抵抗角が小さい砕石を選定する。
〇か×か。
答え:×
道床を安定させるには、単位容積質量もせん断抵抗角も大きい砕石を選びます。小さいでは粒子がすべって横抵抗力が不足します。
問題:路盤は軌道を支持するもので、十分強固で適当な弾性を有し、排水を考慮する必要がある。
〇か×か。
答え:〇
路盤は軌道・道床を支え、荷重を路床へ分散しつつ、適当な弾性と排水機能をもつ必要があります。材料により強化路盤と土路盤に分かれます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。道床・路盤の要件は、鉄道の軌道に関する最新の技術基準等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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