ゼロから学ぶ土木施工管理

ゼロから学ぶ土木施工管理
  1. HOME > 過去問解説 > 2級 > 令和5年度(前期) > No.28 鉄道の営業線内工事の工事保安体制

令和5年度(前期)2級土木施工管理技士 No.28を解説、鉄道の営業線内工事の工事保安体制

令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.28は、鉄道(在来線)の営業線内工事における工事保安体制に関する⑴〜⑷の記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

営業線内工事の保安要員は、役割ごとに配置の単位が決まっています。工事管理者・軌道工事管理者は工事現場ごと、列車見張員も工事現場ごとに専任で置きますが、軌道作業責任者だけは作業集団ごとに配置します。誤りの記述は、この軌道作業責任者を「工事現場ごと」に配置するとしており、工事現場全体を管理する軌道工事管理者と、作業員を直接指揮する軌道作業責任者の役割をすり替えています。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当な記述)

各記述の正誤

記述適否解説
⑴ 列車見張員は、工事現場ごとに専任の者を配置しなければならない適当列車見張員は工事現場ごとに専任の者を配置し、列車接近を見張って作業中止を合図する
⑵ 工事管理者は、工事現場ごとに専任の者を常時配置しなければならない適当工事管理者は工事現場ごとに専任の者を常時配置する
⑶ 軌道作業責任者は、工事現場ごとに専任の者を配置しなければならない適当でない軌道作業責任者は「作業集団ごと」に配置する。「工事現場ごと」に配置するのは軌道工事管理者
⑷ 軌道工事管理者は、工事現場ごとに専任の者を常時配置しなければならない適当軌道工事管理者は工事現場ごとに専任の者を常時配置する

記述⑶のポイント(ここが誤り)

軌道作業責任者は、線路内で作業する作業員の集団(作業集団)を直接指揮する職長のような立場です。そのため配置の単位は工事現場全体ではなく、作業集団ごとに専任の者を置くのが正しく、記述⑶の「工事現場ごとに配置する」は誤りです。

「工事現場ごとに専任の者を配置する」のは、工事現場全体の軌道工事を管理する軌道工事管理者のほうです。記述⑶は、この軌道工事管理者と軌道作業責任者の役割・配置単位を入れ替えた引っかけになっています。⑴の列車見張員(工事現場ごとに専任)、⑵の工事管理者(工事現場ごとに専任・常時)、⑷の軌道工事管理者(工事現場ごとに専任・常時)は、いずれも配置要件どおりで適当です。

覚え方

  • 軌道作業責任者=作業集団ごと/軌道工事管理者=工事現場ごと(配置単位が違う)
  • 工事管理者・軌道工事管理者=工事現場ごとに専任の者を常時配置
  • 列車見張員=工事現場ごとに専任配置し、列車の接近を見張って作業中止を合図する

理解度チェック

問題:軌道作業責任者は、工事現場ごとに専任の者を配置しなければならない。

〇か×か。

答え:×

軌道作業責任者は作業集団ごとに専任の者を配置します。工事現場ごとに専任の者を配置するのは軌道工事管理者です。

問題:工事管理者は、工事現場ごとに専任の者を常時配置しなければならない。

〇か×か。

答え:

工事管理者は工事現場ごとに専任の者を常時配置します。軌道工事管理者も同じく工事現場ごとに専任・常時配置で、軌道作業責任者だけが作業集団ごとの配置です。

令和5年度(前期)2級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和5年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期・種別:土木) 問題」
  • 営業線内工事の保安体制(工事管理者・軌道工事管理者=工事現場ごとに専任の者を常時配置/列車見張員=工事現場ごとに専任配置/軌道作業責任者=作業集団ごとに専任配置)

※ 問題文は転載していません。保安要員の配置要件は、営業線工事の保安関係標準示方書等の最新版で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

過去問解説

よく学ばれる分野

このサイトについて

Topへ >>

  1. HOME > 過去問解説 > 2級 > 令和5年度(前期) > No.28 鉄道の営業線内工事の工事保安体制