ゼロから学ぶ土木施工管理

ゼロから学ぶ土木施工管理
  1. HOME > 過去問解説 > 2級 > 令和5年度(前期) > No.61 盛土の締固めにおける品質管理

令和5年度(前期)2級土木施工管理技士 No.61を解説、盛土の締固めにおける品質管理

令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.61は、盛土の締固めにおける品質管理に関する①〜④の記述のうち、適当なもののみを全てあげている組合せを選ぶ問題です。

この問題のポイント

適当なものは①④で、②と③が誤りです。盛土の締固めでは、締固め度で品質を規定するのが品質規定方式、乾燥密度の測定に砂置換法やRI計器を使う点はそのまま正しい記述です。ひっかかるのは残り2つで、②は締固めの効果や特性が土の種類・含水比・施工方法によって変化しないとしている点、③は最もよく締まる含水比を最大含水比としている点が誤りです。締固めの性質が土質や含水比に左右されないかのように書く肢と、最もよく締まる含水比を「最大」とすり替える肢の2枚に注意します。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢1(①④)

各記述の適否

記述適否解説
① 品質規定方式は、盛土の締固め度等を規定する方法である適当締固め度など必要な品質を仕様書で規定し、工法は施工者に任せるのが品質規定方式
② 締固めの効果や特性は、土の種類や含水比、施工方法によって変化しない×(誤り)締固めの効果や特性は土の種類・含水比・施工方法によって変化する(変化しないは誤り)
③ 盛土が最もよく締まる含水比は、最大乾燥密度が得られる含水比で最大含水比である×(誤り)最もよく締まる含水比は最適含水比。最大含水比ではない
④ 乾燥密度の測定方法には、砂置換法やRI計器による方法がある適当現場の乾燥密度は砂置換法(砂置換による土の密度試験)やRI計器で測定する

記述②・③のポイント(ここが誤り)

締固めの効果や特性は、土の種類・含水比・施工方法によってはっきり変わります。同じ締固めエネルギーでも、含水比が変われば得られる乾燥密度は上下し、砂質土と粘性土でも締まり方が違います。記述②は、この効果や特性が土質や含水比、施工方法に左右されないかのように書いている点が誤りです。含水比を管理しなければ狙った密度・強度が出ないからこそ、施工では含水比を規定します。

締固め曲線(乾燥密度と含水比の関係)は山型で、そのピークにあたる密度が最大乾燥密度、そのときの含水比が最適含水比です。盛土が最もよく締まるのはこの最適含水比のときで、記述③はこれを最大含水比と書き替えている点が誤りです。含水比が最適含水比より多くても少なくても密度は下がるので、「最大」ではなく「最適」が正しい言葉です。①の品質規定方式(締固め度等で品質を規定)と、④の砂置換法・RI計器による乾燥密度の測定はいずれも適当で、適当なものは①④の組合せである選択肢1です。

覚え方

  • 最もよく締まる=最適含水比(最大含水比ではない)/そのときが最大乾燥密度
  • 締固めの効果・特性は土の種類・含水比・施工方法で変化する(一定ではない)
  • 品質規定方式=締固め度等の品質を規定/乾燥密度の測定=砂置換法・RI計器

理解度チェック

問題:盛土が最もよく締まる含水比は、最大乾燥密度が得られる含水比で最大含水比である。

〇か×か。

答え:×

最もよく締まる含水比は最適含水比です。そのとき最大乾燥密度が得られます。最大含水比ではありません。

問題:盛土の締固めの効果や特性は、土の種類や含水比、施工方法によって変化しない。

〇か×か。

答え:×

締固めの効果や特性は、土の種類・含水比・施工方法によって変化します。含水比を管理しないと狙った密度・強度は得られません。

令和5年度(前期)2級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和5年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期・種別:土木) 問題」
  • 盛土の締固めの品質管理(品質規定方式=締固め度等の品質を仕様書に明示し工法は施工者に任せる/締固めの効果・特性=土の種類・含水比・施工方法で変化する/最もよく締まる含水比=最適含水比〔最大乾燥密度が得られる〕/乾燥密度の測定=砂置換法・RI計器)

※ 問題文は転載していません。締固めの品質管理は、最新の道路土工要綱等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

過去問解説

よく学ばれる分野

このサイトについて

Topへ >>

  1. HOME > 過去問解説 > 2級 > 令和5年度(前期) > No.61 盛土の締固めにおける品質管理