編集部
品質規定と工法規定、どっちがどっちか混ざりませんか?「できあがりで見るか、やり方で見るか」で分けると、過去問の入れ替え問題に強くなります。年度別の問われ方を見ておきましょう。
この記事の要点
締固めの品質管理には、品質規定方式と工法規定方式の2つがあります。
品質規定方式は締固め度などの「できあがり」で、工法規定方式は機械や回数などの「やり方」で規定します。過去問での問われ方を年度別に押さえます。
盛土の施工でしっかり締め固められたかを確かめるのが、締固めの品質管理です。確かめ方には大きく2つの方式があり、その違いが試験でよく問われます。
締固めの品質管理には、締固め度などの品質で規定する品質規定方式と、機械や回数などの工法で規定する工法規定方式があります。
同じ「締まり具合の確認」でも、見る対象が違う2つの方式に分かれます。
品質規定方式は、締め固めた結果の「できあがり」を品質で規定する方式です。代表的なのが締固め度で、ほかに空気間隙率や強度(支持力など)で規定することもあります。どんな機械や手順で締め固めてもよく、決められた品質を満たせば合格とします。
工法規定方式は、締固め機械の種類・まき出し厚さ・締固め回数など、施工の「やり方」を規定する方式です。決められた工法どおりに施工すれば、所定の品質が得られるという考え方です。近年は、ローラの走行軌跡をTS(トータルステーション)やGNSSで自動追跡し、締固め回数を管理する情報化施工も広がっています。これは工法規定方式を高度化したもので、品質規定方式ではありません。
締固め度は、品質規定方式の代表的な指標です。現場で締め固めた土の乾燥密度が、室内試験で求めた最大乾燥密度に対してどれだけ達しているかを、次の式で表します。
締固め度(%)= 現場の乾燥密度 ÷ 室内の最大乾燥密度 × 100
現場の乾燥密度は、砂置換法やRI法(ラジオアイソトープ)などで測定します。なお、プルーフローリングは、路床や路盤の支持力や不良箇所を確かめる方法で、乾燥密度を測定するものではありません。
混同しやすい用語
砂置換法 と プルーフローリング
どちらも締固めに関わる確認方法ですが、調べるものが違います。砂置換法は、現場の土の密度(乾燥密度)を測る試験で、締固め度の計算に使います。プルーフローリングは、施工した路床や路盤の上を重い車両で走らせて、たわみや不良箇所を見つける確認です。密度を測るのが砂置換法、支持力や弱い場所を見つけるのがプルーフローリング、と分けて覚えます。
締固めの品質管理は、平成24年度から令和7年度まで、2級・1級でほぼ毎年問われています。引っかけは、2つの方式の入れ替えです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 令和7年度 2級 No.66 | 締固めの品質管理。工法規定方式は締固め機械の重量・締固め時間・材料の種類などを仕様書に規定する(正しい記述として出題) |
| 令和6年度 2級 No.66 | 品質規定方式を「締固めの工法を発注者が決定して施工者に指示する」とするのは誤り(それは工法規定方式) |
| 令和3年度 2級 No.61 | 穴埋め。工法規定方式=締固め機械の機種・回数を規定、品質規定方式=締固め度を規定 |
| 令和元年度 2級 No.4 | 穴埋め。品質規定方式(最大乾燥密度・空気間隙率・強度)と、工法規定方式(TS・GNSSによる締固め回数管理) |
| 平成24年度 1級 No.4 | ローラの走行軌跡管理(TS・GNSS)による締固め管理を「品質規定方式」とするのは誤り(工法規定方式) |
核心は2つの方式の入れ替えです。品質規定方式を「締固め機械の種類で規定する」、ローラの走行軌跡管理(TS・GNSS)を「品質規定方式」とする記述は誤りです。機械の種類や走行軌跡で管理するのは工法規定方式で、締固め度などの品質で規定するのが品質規定方式です。
「できあがりで見るのが品質規定、やり方で見るのが工法規定」と対で覚えると、入れ替えの引っかけに強くなります。
問題:品質規定方式は、締固め度などの品質で規定する方式である。
〇か×か。
答え:〇
品質規定方式は締固め度などのできあがりの品質で規定します。締固め機械や回数で規定するのは工法規定方式です。
問題:ローラの走行軌跡をTSやGNSSで管理する締固め管理は、品質規定方式である。
〇か×か。
答え:×
走行軌跡で締固め回数を管理するのは、工法規定方式(の高度化)です。締固め度などの品質で規定するのが品質規定方式です(平成24年度 1級 No.4)。
問題:現場での土の乾燥密度は、砂置換法やRI法で測定する。
〇か×か。
答え:〇
現場の乾燥密度は砂置換法やRI法で測定し、締固め度の計算に使います。プルーフローリングは支持力や不良箇所の確認です。
締固めの品質管理は、品質規定方式と工法規定方式の2つに分かれます。
できあがりの品質(締固め度など)で見るのが品質規定方式、施工のやり方(機械・回数・走行軌跡など)で見るのが工法規定方式です。
2つの方式の入れ替えが過去問でよく問われるので、対で覚えます。
参考資料
※ 方式・指標は標準的な内容です。基準の改定や現場条件で変わるため、最新の資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月