ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和6年度(前期)2級土木施工管理技士 No.7を解説、法面保護工の工種と目的

令和6年度(2024年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.7は、法面保護工の工種とその目的の組合せに関する問題です。4つの組合せのうち、最も適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

法面保護工は、大きく植生工と構造物工に分かれます。種子吹付工や筋芝工などの植生工は、植物で法面を覆って雨水による浸食を防ぎます。コンクリート張工は、岩盤や法面の風化・浸食・剥落を防ぎます。①②③はこの目的どおりで正しい組合せです。

誤りは④です。ブロック積擁壁工は、土圧に抵抗して法面(斜面)の崩壊を防ぎ、斜面を安定させる工です。「表流水の浸透防止」を目的とするのは適当でありません。表流水への対策は、法面を覆う被覆工や、水を集めて流す排水工が受け持ちます。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(最も適当でない組合せ)

各選択肢の正誤

選択肢工種/目的正誤解説
1種子吹付工/雨水による浸食防止○(正しい)植生工で法面を覆い浸食を防止する
2筋芝工/盛土面の浸食防止○(正しい)植生工で盛土面の浸食を防止する
3コンクリート張工/岩盤のはく落防止○(正しい)構造物工で風化・剥落を防止する
4ブロック積擁壁工/表流水の浸透防止×(誤り)擁壁工は土圧に抵抗して斜面の崩壊を防ぐ。表流水の浸透防止ではない

選択肢4のポイント(ここが誤り)

ブロック積擁壁工は、コンクリートブロックを積んで擁壁をつくり、背面の土の土圧に抵抗して、法面(斜面)の崩壊を防ぎ、斜面を安定させる工です。土圧が比較的小さい切土・盛土に用います。ブロックの間にはすき間があり、水を通すので、表流水の浸透を防ぐための工ではありません。

表流水(法面を流れる水)への対策は、法面を覆うモルタル・コンクリートの被覆工や、水を集めて流す法面排水工が受け持ちます。①②の植生工は浸食防止、③のコンクリート張工は風化・剥落防止で、いずれも目的が正しく、④の擁壁工の目的だけが取り違えになっています。

法面保護工の工種と目的

この問題に出た工種と、その目的をまとめると次のとおりです。擁壁工は土圧に抵抗する工と押さえます。

工種目的
種子吹付工・筋芝工(植生工)植物で法面を覆い、雨水による浸食を防止
コンクリート張工(構造物工)法面・岩盤の風化・浸食・剥落を防止
ブロック積擁壁工(擁壁工)土圧に抵抗して斜面の崩壊を防ぐ(安定確保)
(参考)法面排水工表流水・浸透水を集めて流し、浸食や強度低下を防ぐ

覚え方

  • 擁壁工(ブロック積)は土圧に抵抗して斜面の崩壊を防ぐ(表流水の浸透防止ではない)
  • 植生工(種子吹付・筋芝)は植物で覆って浸食防止
  • コンクリート張工は風化・剥落防止
  • 表流水・浸透水への対策は排水工が受け持つ

理解度チェック

問題:種子吹付工や筋芝工などの植生工は、植物で法面を覆い、雨水による浸食を防止する。

〇か×か。

答え:

植生工は植物の根と地表を覆う植物体で、雨水による浸食を防ぎ、緑化する工です。

問題:ブロック積擁壁工の主な目的は、表流水の浸透を防止することである。

〇か×か。

答え:×

ブロック積擁壁工は土圧に抵抗して斜面の崩壊を防ぐ工です。表流水への対策は被覆工や排水工が受け持ちます。

令和6年度(前期)2級土木施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和6年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期) 問題」および公式正答
  • 植生工は浸食防止、コンクリート張工は風化・剥落防止、擁壁工は土圧に抵抗する構造物:法面保護工の構造物工法面保護工の種類

※ 問題文は転載していません。法面保護工の工種と目的は上記で照合しています(この記事の確認日時点)。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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