令和7年度(2025年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.50は、鋼道路橋の一般的な構造と部材の名称に関する問題です。図に示された(イ)〜(ニ)の部材について、名称の組合せが最も適当なものを1つ選びます。
鋼道路橋の主な部材は、荷重を支える主桁、主桁を横につなぐ横桁と対傾構、腹板を補強する補剛材、支点で荷重を受ける支承、桁の端で伸縮を吸収する伸縮装置です。名前を覚えるより、それぞれの部材が橋のどこで何をしているかで見分けます。
迷わせてくるのは、位置や形の似た部材の入れ替えです。主桁の間を結ぶ対傾構を腹板の補剛材にすり替えたり、支点の支承を桁端の伸縮装置にすり替えたりした組合せが、誤りの選択肢になります。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も適当な記述)
| 選択肢 | 組合せ(イ・ロ・ハ・ニ) | 判定 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 1 | 対傾構・支承・主桁・横桁 | ○(正しい) | 4か所とも部材と名称が対応する。これが適当な組合せ |
| 2 | 補剛材・支承・主桁・横桁 | ×(誤り) | (イ)を補剛材とした点が誤り。正しくは対傾構 |
| 3 | 横桁・伸縮装置・対傾構・主桁 | ×(誤り) | 4か所とも名称がずれている |
| 4 | 対傾構・伸縮装置・補剛材・横桁 | ×(誤り) | (ロ)を伸縮装置、(ハ)を補剛材とした点が誤り。正しくは支承・主桁 |
(イ)は主桁と主桁の間を横に結ぶ部材で、対傾構です。対傾構は風荷重や地震力などの横方向の荷重に抵抗し、主桁がねじれたり相対的にたわんだりするのを抑えます。選択肢2はここを補剛材としています。補剛材は主桁の腹板(ウェブ)に取り付けて座屈を防ぐ補強材で、桁の間を結ぶ対傾構とは位置も役割も別です。
(ロ)は橋の支点にあって、上部構造の荷重を橋台・橋脚へ伝える支承です。選択肢4はここを伸縮装置としています。伸縮装置は桁の端の遊間に設けて温度変化による桁の伸縮を吸収する継目で、支点で荷重を伝える支承とは働きが別です。選択肢4は(ハ)の主桁も補剛材に入れ替えています。
(ハ)の主桁は橋の荷重を支える主要な桁、(ニ)の横桁は主桁と直角に渡して荷重を分ける桁です。選択肢3はこの4か所をまとめて入れ替えていて、どの位置も名称が合いません。
図の(イ)〜(ニ)に当てはまる部材と、まぎらわしい補剛材・伸縮装置を、役割で分けると次のとおりです。位置と働きをセットで押さえると入れ替えに気づけます。
| 記号/部材 | 位置 | 役割 |
|---|---|---|
| (イ)対傾構 | 主桁と主桁の間 | 横方向の荷重に抵抗し、主桁のねじれや相対たわみを抑える |
| (ロ)支承 | 支点(上部構造と下部構造の間) | 上部構造の荷重を橋台・橋脚へ伝える |
| (ハ)主桁 | 橋の主構造 | 死荷重・活荷重を支え、下部構造へ伝える主要な桁 |
| (ニ)横桁 | 主桁と直角方向 | 主桁どうしを結び、荷重を分配する |
| (参考)補剛材 | 主桁の腹板(ウェブ) | 腹板の座屈を防ぐ補強材 |
| (参考)伸縮装置 | 桁の端(遊間) | 温度変化などによる桁の伸縮・変形を吸収する継目 |
問題:対傾構は、主桁と主桁の間に設けて横方向の荷重に抵抗し、主桁のねじれを抑える部材である。
〇か×か。
答え:〇
対傾構は桁間を結ぶ横つなぎで、風荷重や地震力に抵抗し、主桁のねじれや相対たわみを抑えます。腹板を補強する補剛材とは別の部材です。
問題:支承は、桁の端に設けて温度変化による桁の伸縮を吸収する装置である。
〇か×か。
答え:×
桁端で伸縮を吸収するのは伸縮装置です。支承は橋の支点にあって、上部構造の荷重を橋台・橋脚へ伝える部材です。
出典・参考資料
※ 問題文と図は転載していません。各部材の名称と役割は上記で照合しています(この記事の確認日時点)。
※ この記事の確認日:2026年7月
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