編集部
異形管は、切断機で切ってよい?答えはダメです。曲がりや分岐の異形管は切断しません。切断機で切るのは、まっすぐな直管だけです。ここが問われます。
この記事の要点
上水道の管布設では、手前の仕切弁の全閉や内圧を確認し、安全に作業します。
鋳鉄管の切断は直管のみで、異形管は切断しません。過去問での問われ方も押さえます。
上水道は、飲み水を送る大切な管路です。水圧がかかっているため、布設や連絡の作業では安全の確認が欠かせません。その手順が試験で問われます。
上水道の管布設では、手前の仕切弁の全閉や内圧を確認し、鋳鉄管の切断は直管のみで異形管は切断しません。
上水道の配水管には、いくつかの種類があります。
ダクタイル鋳鉄管は、じん性(粘り強さ)の高い鋳鉄でできた管です。強度が高く、上水道の配水管に広く用いられます。
鋼管は、鋼でできた管です。強度が高く、継手を溶接で一体につなげる点が特徴です。
既設の管には水圧(内圧)がかかっていることがあり、不用意に作業すると水が噴き出すおそれがあります。栓止めした管を掘削する前には、手前の仕切弁が全閉であることを確認します。また、栓には内圧がかかっている場合があるので、栓の正面には絶対に立ちません。
管をつなぐ前に、必要に応じて管を切断します。鋳鉄管の切断は、まっすぐな直管を切断機で行うことを標準とします。曲がりや分岐の形をした異形管は、切断しません。切断するときは、まっすぐ切れるよう、切断線の標線を管の全周にわたって入れます。切断した管は、継手でつないでいきます。
配水管を道路に埋設するときは、その配置を道路管理者と協議して決めます。労働基準監督署と協議する、とするのは誤りです。
埋設の深さ(土被り)は、管頂と路面の距離を標準で1.2m(工事上やむを得ない場合は0.6mまで)とします。ほかの地下埋設物と近接・交差するときは、0.3m以上の離隔をとります。
軟弱地盤や液状化のおそれがある地盤では、地盤の沈下や変位に管を追従させます。継手には、伸縮可とう性や離脱防止性能の大きい継手を用います。伸縮可とう性の小さい継手でよい、とするのは誤りです。
液状化の可能性が高いと判定される場所では、適切な管径を選ぶほか、必要に応じて地盤改良を行います。
混同しやすい用語
直管 と 異形管
どちらも管ですが、形と切断の可否が違います。直管は、まっすぐな管で、必要なら切断機で切断できます。異形管は、曲がり(曲管)や分岐(T字管)など特別な形をした管で、切断しません。まっすぐで切れるのが直管、特殊な形で切らないのが異形管、と整理できます。
上水道の配水管布設は、1級で埋設位置や軟弱地盤の継手、2級で布設作業の安全が問われます。引っかけは大きく3型です。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 令和7年度 1級 No.51 | 配水管の公道布設で「労働基準監督署との協議により配置を決定」=誤り(道路管理者と協議)←協議先のすり替え・正答? |
| 令和6年度 1級 No.51 | 軟弱・液状化地盤で「伸縮可撓性の小さい継手」を用いる=誤り(可とう性・離脱防止性能の大きい継手)←継手のすり替え・正答? |
| 令和2年度 1級 No.46 | 水管橋などの取付け部に「伸縮可とう性の小さい伸縮継手が望ましい」=誤り(不同沈下には可とう性の大きい継手)←継手のすり替え・正答? |
| 平成26年度 2級 No.30 | 鋳鉄管の切断を「直管も異形管も切断機で行う」=誤り(異形管は切断しない)←切断のすり替え |
核心は3つです。配水管の埋設は道路管理者と協議、軟弱地盤では可とう性の大きい継手、切断するのは直管だけ(異形管は切断しない)。協議先・継手・切断の対象を入れ替えた記述が、誤り肢になります。
問題:栓止めした管を掘削する前に、手前の仕切弁が全閉であることを確認する。
〇か×か。
答え:〇
内圧で水が噴き出すのを防ぐため、掘削前に手前の仕切弁の全閉を確認します(平成26年度 2級 No.30)。
問題:鋳鉄管の切断は、直管も異形管も切断機で行うことを標準とする。
〇か×か。
答え:×
切断機で切断するのは直管です。曲がりや分岐の異形管は切断しません(平成26年度 2級 No.30)。
問題:配水管を公道に布設する場合、その配置は労働基準監督署との協議により決定する。
〇か×か。
答え:×
道路に埋設する配水管の配置は、道路管理者と協議して決めます(令和7年度 1級 No.51)。
問題:軟弱地盤や液状化のおそれがある地盤では、伸縮可とう性の小さい継手を用いるのがよい。
〇か×か。
答え:×
地盤の沈下や変位に追従させるため、伸縮可とう性や離脱防止性能の大きい継手を用います(令和2年度 1級 No.46・令和6年度 1級 No.51)。
上水道の管布設では、手前の仕切弁の全閉や内圧を確認し、栓の正面に立たないなど安全に作業します。
切断するのは直管だけ(異形管は切断しない)、埋設は道路管理者と協議、軟弱地盤では可とう性の大きい継手が要点です。
協議先・継手・切断の対象を入れ替えた誤りが、過去問で繰り返し問われます。
参考資料
※ 管種・施工は標準的な内容です。基準の改定や現場条件で変わるため、最新の資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月