けんせつる
施工体制台帳と施工体系図って、何が違うの?
どっちも作らないといけないの?
この記事の要点
施工体制台帳は、元請が下請を含む施工体制を記録する書類、施工体系図はその分担関係を表した図です。
公共工事は下請があれば金額を問わず作成し、施工体系図を掲示します。「書類」と「図」をセットで覚えます。
大きな工事では、元請の下にいくつもの下請業者が入ります。その全体の体制を、書類と図で明らかにするのが施工体制台帳と施工体系図です。
施工体制台帳とは、発注者から直接工事を請け負った元請(特定建設業者など)が、下請も含めた施工体制を記載して一元的に管理する書類です。
各下請業者の情報や技術者の配置などを記録します。これを図にして、元請から下請までの分担関係を一目で分かるようにしたものが施工体系図です。
作成が必要かは、工事の種類で変わります。
| 区分 | 施工体制台帳の作成 | 施工体系図の掲示場所 |
|---|---|---|
| 公共工事 | 下請があれば金額を問わず作成 | 工事関係者と公衆が見やすい場所 |
| 民間工事 | 下請総額が一定額以上で作成 | 工事関係者が見やすい場所 |
下請の追加や削除など施工体制が変わったときは、台帳や体系図を速やかに直します。なお、施工体制台帳を作る元請は、下請の選定や指導をする立場の監理技術者を置く必要があります。
混同しやすい用語
施工体制台帳と施工体系図
施工体制台帳は、下請の情報や技術者配置などを書き込む「書類」です。施工体系図は、その分担関係を「図」にして現場に掲示するものです。記録する書類と、掲示する図、という役割のちがいで覚えます。
施工体制台帳・施工体系図は、建設業法の問題として毎年のように問われます。再下請負通知書の提出先、作成の条件、掲示場所、保存期間の取り違えが引っかけの中心です。
| 年度・級 | テーマ | 問われ方・引っかけ |
|---|---|---|
| 平成22・1級 | 施工体系図の変更・掲示 | 下請の追加・変更は速やかに施工体系図を変更して掲示する |
| 平成26・1級 | 再下請負通知 | 二次下請以下が再下請負通知を「省略できる」は誤り(通知が必要) |
| 平成28・1級 | 再下請通知の提出先 | 下請が再下請に出すとき「発注者に通知」は誤り(元請負人へ) |
| 令和4・1級 | 公共工事の施工体制台帳 | 提出先=元請業者/記載=健康保険等の加入状況/下請金額にかかわらず作成 |
| 令和5・2級 | 正しいものの数 | 施工体系図を「20年間保存」は誤り(目的物の引渡しから10年間) |
| 令和6・2級 | 公共工事の施工体制台帳 | 台帳の写しを発注者に提出/発注者・公衆が見やすい場所に掲示/要約版=施工体系図 |
| 令和7・1級 | 公共工事の施工体制台帳 | 記載=健康保険等の加入状況/再下請負通知書は元請業者/下請金額にかかわらず作成 |
| 令和8・2級 | 施工体制台帳及び施工体系図 | 提出先=発注者/施工体系図=台帳の要約版/変更は速やかに |
問題:公共工事では、発注者から直接請け負った場合、下請契約の金額にかかわらず施工体制台帳を作成する。
〇か×か。
答え:〇
公共工事は下請があれば金額を問わず作成します。民間工事は下請総額が一定額以上のときに作成します。
問題:施工体制台帳は下請の分担関係を表した図、施工体系図は施工体制を記録する書類である。
〇か×か。
答え:×
逆です。施工体制台帳が書類、施工体系図が分担関係を表した図です。
問題:下請業者の追加や削除があっても、施工体制台帳は工事の完成まで変更しなくてよい。
〇か×か。
答え:×
施工体制が変わったときは、台帳や施工体系図を速やかに変更します。
施工体制台帳は下請を含む施工体制を記録する書類、施工体系図はその分担関係を表した図です。
公共工事は下請があれば金額を問わず作成し、施工体系図は公衆も見やすい場所に掲示します。
あわせて建設業の許可、主任技術者と監理技術者も確認すると、施工体制がつながります。
参考資料
※ 作成義務の基準や様式は改正されることがあります。最新の建設業法・公式情報で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月
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まちがえやすいポイント
公共工事は下請があれば金額にかかわらず施工体制台帳を作成します。再下請負通知書の提出先は元請負人(発注者ではない)。施工体系図は工事関係者・公衆が見やすい場所に掲示し、変更は速やかに行います。保存は目的物の引渡しから10年間です(20年は誤り)。
記載事項には下請の健康保険等の加入状況が含まれます。