令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.39は、港湾における浚渫工事のための事前調査について、適当でないものを選ぶ問題です。
土質調査、深浅測量、水質調査、磁気探査という4つが並びます。
試験の名前が1つだけ差し替えられています。浚渫工事の土質調査で一般に行うのは粒度分析、比重試験、標準貫入試験です。
選択肢1は比重試験の位置に平板載荷試験を置いています。平板載荷試験は陸上で地盤に載荷板を置いて支持力を調べる試験で、海底土砂の硬さや締まり具合を知る目的には使いません。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 浚渫能力は土砂の硬さや強さ、締まり具合や粒の粗さ等に大きく影響されることから、土質調査としては一般に粒度分析、平板載荷試験、標準貫入試験を実施する | ×(誤り) | 試験名が違う。一般に行うのは粒度分析・比重試験・標準貫入試験 |
| ⑵ 水深の深い場所での深浅測量は音響測深機による場合が多く、連続的な記録が取れる利点があるが、きめ細かく測深する場合には未測深幅を狭くする必要がある | ○(正しい) | 測線の間隔を詰めて抜けを減らす |
| ⑶ 水質調査の目的は、海水汚濁の原因がバックグラウンド値か浚渫による濁りか確認するためで、事前及び浚渫中の調査が必要である | ○(正しい) | もともとの値を知らないと比べられない |
| ⑷ 磁気探査を行った結果、一定値以上の磁気反応を示す異常点がある場合は、その位置を求め潜水探査を実施する | ○(正しい) | 反応の正体を目で確かめる段取り |
浚渫工事の事前調査で知りたいのは、海底の土砂がどれくらい硬く締まっていて、粒がどれくらい粗いかです。これを調べるのが粒度分析・比重試験・標準貫入試験で、浚渫船の能力や機種の選定に直結します。
平板載荷試験は、陸上で地面に載荷板を据えて荷重をかけ、地盤の支持力を調べる試験です。構造物を載せる地盤の強さを測る試験であり、水面下の土砂を掘る能力を判断する調査には位置づけられていません。
選択肢1は「浚渫能力が土砂の硬さや強さ、締まり具合や粒の粗さ等に大きく影響する」という前半は正しく、3つ挙げた試験名のうち1つだけを差し替える形です。
⑵の音響測深機は連続記録が取れる反面、測線の間に測っていない幅が残るため、細かく見るには未測深幅を狭くします。⑶の水質調査は事前と浚渫中の両方を比べる必要があり、⑷の磁気探査は異常点の位置を出して潜水探査で確かめます。したがって適当でないものは選択肢1です。
問題:浚渫工事の土質調査としては、一般に粒度分析、平板載荷試験、標準貫入試験を実施する。
〇か×か。
答え:×
粒度分析・比重試験・標準貫入試験です。平板載荷試験は陸上で支持力を調べる試験です。
問題:水質調査は、海水汚濁の原因がバックグラウンド値か浚渫による濁りかを確認するため、事前と浚渫中に実施する。
〇か×か。
答え:〇
もともとの水質を押さえておかないと、工事の影響かどうか判断できません。
出典・参考資料
※ 国土交通省「港湾工事共通仕様書」「磁気探査実施要領」はPDFのため、本記事では要領の条項・数値には踏み込んでいません。問題文と選択肢も転載していません。
※ この記事の確認日:2026年7月
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