ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和7年度 1級土木施工管理技士 問題B No.25を解説、ネットワーク式工程表の作成上の留意点と特徴

令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.25は、ネットワーク式工程表の作成上の留意点と特徴に関する問題です。①〜④の記述のうち、適当なものの数を選びます(⑴1つ/⑵2つ/⑶3つ/⑷4つ)。ネットワーク式工程表の基本用語が定義どおりに説明されているかを見分けます。

この問題のポイント

ネットワーク式工程表は、作業を矢線(アロー)で、作業の区切りを結合点(イベント)で表す工程表です。①〜④はいずれも、この表し方と基本用語(アクティビティ・イベント・PERT/CPM・ダミー)を正しく述べており、適当なものの数は4つです。適当なものの数を選ぶ問題では、どこか1つでも用語の説明がずらしてあれば数が減りますが、この問題は4つとも定義どおりで、用語のすり替えはありません。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(適当なものは①②③④の4つ)

各記述の正誤

記述正誤適当な理由
① 各作業(アクティビティ)を施工順序に従って矢線(アロー)で左から右へ結び、工事全体を網状の矢線図(ネットワーク)で表す○(正しい)ネットワーク式工程表の基本的な表し方で正しい
② 作業の結合点および開始・終了を〇(イベント)で示し、〇の中には正整数を記入してイベント番号とする○(正しい)イベントとイベント番号の付け方の説明で正しい
③ 日程・配員・費用の計画を行うPERT系と、時間を費用との関連でとらえ工期短縮と費用増加を見て最適な工期と費用を設定するCPMがある○(正しい)PERTとCPMの目的の違いの説明で正しい
④ ダミーは所要時間を持たない擬似作業で、アクティビティ相互の関係を示すために使われる○(正しい)ダミーの定義の説明で正しい

4つの記述がすべて適当な理由

① 時間を必要とする1つ1つの作業をアクティビティといい、施工順序に従って矢線(アロー)で左から右へ結び、工事全体を網状の矢線図で表します。② 矢線と矢線の結合点や作業の開始・終了はイベントとして〇で示し、〇の中に正整数を記入してイベント番号とします。①②はこの表し方をそのまま述べており、正しい記述です。

③ ネットワーク手法には、日程・配員・費用の計画を行うPERT系と、時間を費用との関連でとらえ、工期短縮と費用の増加の関係を見ながら最適な工期と費用を設定するCPMがあります。PERTは日程管理を目的とし、CPMは時間と費用の関連から最適化を図るのが目的で、③はこの目的の違いを正しく述べています。

④ ダミーは所要時間を持たない擬似作業で、点線の矢線で表し、アクティビティ相互の順序関係だけを示します。所要時間が0なので工期の日数には加わらず、並行する作業の前後関係を明確にする役割だけをもちます。④もこの定義どおりで、正しい記述です。

ネットワーク式工程表の基本用語

この問題で問われた用語を、図での表し方と役割で並べておきます。数える型は、各記述がこの定義どおりかを1つずつ確かめると数を間違えません。

用語図での表し方意味・役割
アクティビティ(作業)実線の矢線(アロー)時間を必要とする1つの作業。施工順序に従い左から右へ結ぶ
イベント(結合点)〇(正整数の番号入り)作業の開始・終了の区切り。〇の中の正整数がイベント番号
ダミー点線の矢線所要時間0の擬似作業。作業相互の順序関係だけを示す
PERTネットワーク手法日程・配員・費用の計画を行う
CPMネットワーク手法時間と費用の関連から、工期短縮と費用増加を見て最適な工期と費用を設定する

覚え方

  • アクティビティ=作業=矢線(アロー)、イベント=結合点=〇+正整数の番号、ダミー=所要時間0の擬似作業(点線)
  • PERTは日程・配員・費用の計画、CPMは時間と費用の関連から工期短縮と費用を最適化する
  • 数える型は、用語の説明が定義どおりかを1つずつ確認する。この問題は①〜④すべて定義どおりで4つ

理解度チェック

問題:ダミーは、所要時間を持たない擬似作業で、アクティビティ相互の順序関係を示すために使われる。

〇か×か。

答え:

ダミーは所要時間0の擬似作業で、点線の矢線で表し、並行する作業の順序関係を明確にします。所要時間が0なので工期の日数には加わりません。

問題:CPMは日程管理だけを目的とし、費用は考えない手法である。

〇か×か。

答え:×

日程管理を目的とするのはPERT系です。CPMは時間を費用との関連でとらえ、工期短縮と費用の増加を見ながら最適な工期と費用を設定する手法です。目的が入れ替わっている点が誤りです。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法・応用能力) 問題」
  • ネットワーク式工程表の基本:作業(アクティビティ)を矢線(アロー)で、作業の結合点(イベント)を〇で表し、〇の中に正整数のイベント番号を記入する。ダミーは所要時間を持たない擬似作業(点線の矢線)で、作業相互の順序関係を示す。
  • PERT/CPM:PERTは日程・配員・費用の計画を目的とし、CPMは時間を費用との関連でとらえ、工期短縮と費用の増加の関係から最適な工期と費用を設定する手法である。

※ 問題文は転載していません。用語・考え方は標準的な内容で、最新の資料もあわせて確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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