令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.21は、道路のアスファルト舗装の補修工法に関する⑴〜⑷の記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。オーバーレイ工法・打換え工法・切削工法・パッチング工法の四つが並びます。
四つの補修工法の名前と中身の組合せを問う問題で、間違っているのはオーバーレイ工法の説明です。オーバーレイ工法は既設舗装の上に加熱アスファルト混合物の層を重ねる工法で、選択肢1が言う「加熱アスファルト混合物以外の材料で薄い封かん層を設ける」のは別物の表面処理工法にあたります。工法名はそのまま、中身だけを別の工法とすり替える形の引っかけです。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 記述 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ オーバーレイ工法は、既設舗装の上に、加熱アスファルト混合物以外の材料で薄い封かん層を設ける工法である | ×(誤り) | オーバーレイは加熱アスファルト混合物の層(3〜5cm)を重ねる工法。封かん層を設けるのは表面処理工法 |
| ⑵ 打換え工法は、不良な舗装の一部分、又は全部を取り除き、新しい舗装を行う工法である | ○(正しい) | 路盤や路床から作り直せる根本的な補修で、損傷が深い箇所に用いる |
| ⑶ 切削工法は、路面の凹凸を削り除去し、不陸や段差を解消する工法である | ○(正しい) | 切削機で表面を削り、わだち掘れや段差を整える。オーバーレイと組み合わせることも多い |
| ⑷ パッチング工法は、局部的なひび割れやくぼみ、段差等を応急的に舗装材料で充塡する工法である | ○(正しい) | 穴やくぼみを部分的に埋める応急処置で、面ではなく点の補修に用いる |
オーバーレイ工法は、既設舗装をほとんど撤去せずに、その上へ加熱アスファルト混合物を一般に3〜5cmの厚さで敷きならし、新しい表層を重ねる工法です。既設層を活かして支持力と平坦性を回復させます。
選択肢1は「加熱アスファルト混合物以外の材料を使用して、薄い封かん層を設ける」としていますが、これはオーバーレイではなく表面処理工法(シールコートなど)の説明です。既設舗装の表面に瀝青材料と骨材で薄い被膜をつくり、防水やすべり止め、劣化の進行を抑える工法で、層を重ねて厚みを足すオーバーレイとは目的も厚さも異なります。⑵の打換え、⑶の切削、⑷のパッチングはいずれも工法名と中身が一致しており正しいので、適当でないのは選択肢1です。
問題:オーバーレイ工法は、既設舗装の上に、加熱アスファルト混合物以外の材料を使用して、薄い封かん層を設ける工法である。
〇か×か。
答え:×
オーバーレイ工法は加熱アスファルト混合物の層を重ねる工法です。加熱アスファルト混合物以外の材料で薄い封かん層を設けるのは、表面処理工法(シールコート等)の説明です。
問題:切削工法は、路面の凹凸を削り除去し、不陸や段差を解消する工法である。
〇か×か。
答え:〇
切削工法は切削機で路面を削り、わだち掘れや段差などの不陸を解消する工法です。削った上にオーバーレイを行う切削オーバーレイとしても広く用いられます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。補修工法の区分は、最新の舗装施工便覧・舗装の維持修繕ガイドブック等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
このサイトについて