令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.21は、道路のアスファルト舗装における破損に関する⑴〜⑷の記述のうち、適当でないものを1つ選ぶ問題です。わだち掘れやひび割れの名称と、その凹凸の向き・原因の組合せが問われます。
わだち掘れは、車輪の通過位置が沈下してその両側が盛り上がる破損で、道路の横断方向の凹凸として現れます。⑷は流動わだち掘れを「道路の延長方向の凹凸で、比較的長い波長で発生する」としていますが、これは縦断方向の凹凸(コルゲーションやうねりなど)の説明で、わだち掘れの向きを取り違えています。破損の名称と凹凸の向き(横断か縦断か)を入れ替える引っかけです。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(適当でない記述)
| 記述 | 適否 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 沈下わだち掘れは、路床・路盤の沈下により発生する | 適当 | 路床・路盤の圧縮沈下に舗装が追従して生じるわだち掘れ |
| ⑵ 線状ひび割れは、縦・横に長く生じるひび割れで、舗装の継目に発生する | 適当 | 路盤支持力が不均一な箇所や施工の継目に沿って線状に生じる |
| ⑶ 亀甲状ひび割れは、路床・路盤の支持力低下により発生する | 適当 | ひび割れから浸水し支持力が低下、疲労が進んで亀甲状になる |
| ⑷ 流動わだち掘れは、道路の延長方向の凹凸で、比較的長い波長で発生する | 適当でない | わだち掘れは道路の横断方向の凹凸。延長(縦断)方向の長い波長の凹凸は別の破損の説明 |
流動わだち掘れは、夏季の高温や設計を超える交通量のもとで、表層のアスファルト混合物が塑性的に流動して生じます。車輪が通る位置が沈み込み、その両側が押し出されて盛り上がるため、破損は道路の横断方向の凹凸として現れ、わだち掘れ量も路面を横断する断面(横断プロフィル)で測ります。
記述⑷は「道路の延長方向の凹凸で、比較的長い波長で発生する」としていますが、これはわだち掘れの向きを横断方向から延長(縦断)方向へすり替えた誤りです。延長方向に連続する波状の凹凸は、コルゲーションやうねりといった縦断方向の凹凸の特徴で、わだち掘れとは別の破損です。⑴の沈下わだち掘れ(路床・路盤の沈下)、⑵の線状ひび割れ(継目に沿って生じる)、⑶の亀甲状ひび割れ(路床・路盤の支持力低下)は、いずれも適当です。したがって適当でないものは⑷、正解は選択肢4です。
問題:流動わだち掘れは、道路の延長方向の凹凸で、比較的長い波長で発生する。
〇か×か。
答え:×
わだち掘れは道路の横断方向の凹凸です。延長(縦断)方向に長い波長で生じる凹凸は、コルゲーションやうねりなど別の破損の説明です。
問題:亀甲状ひび割れは、路床・路盤の支持力の低下により発生する。
〇か×か。
答え:〇
ひび割れからの浸水などで路床・路盤の支持力が低下し、疲労が進むと亀甲状のひび割れになります。線状ひび割れは、継目や支持力が不均一な箇所に線状に生じます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。破損の分類は、舗装点検要領や舗装施工便覧等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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