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令和5年度(前期)2級土木施工管理技士 No.33を解説、災害補償(労働基準法)

令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.33は、労働基準法の災害補償に関する⑴〜⑷の記述のうち、誤っているものを選ぶ問題です。業務上の負傷・疾病・障害・死亡に対して、使用者が行う補償の内容が正しく述べられているかを見分けます。

この問題のポイント

災害補償は、労働者が業務上で負傷・疾病・障害・死亡したときに、使用者が過失の有無にかかわらず補償する制度です。誤りは⑴で、療養補償について労働基準法は費用を負担しなければならないと定めており、費用の「一部を補助」ではなく全額を負担します。補償の負担割合を軽く言い換えた選択肢に引っかからないかが問われます。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢1(最も誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 業務上疾病にかかった場合、使用者は必要な療養費用の一部を補助しなければならない×(誤り)第75条は費用を「負担」=全額。「一部を補助」ではない
⑵ 業務上負傷・疾病の補償を受ける権利は、差し押さえてはならない○(正しい)第83条第2項=補償を受ける権利は譲渡・差押えができない
⑶ 業務上負傷し治った後に障害が残るときは、使用者は障害の程度に応じて障害補償を行わなければならない○(正しい)第77条=障害の程度に応じた障害補償
⑷ 業務上死亡した場合、使用者は遺族に対して遺族補償を行わなければならない○(正しい)第79条=遺族に対する遺族補償

選択肢1のポイント(ここが誤り)

労働基準法第75条の療養補償は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合に、使用者がその費用で必要な療養を行うか、又は必要な療養の費用を負担しなければならないと定めています。つまり療養にかかる費用は全額を使用者が負担する義務であり、選択肢1の「一部を補助」では負担の範囲が足りず誤りになります。

災害補償の各給付は、使用者の無過失責任として法律が義務づけています。⑵の差押禁止(第83条第2項)、⑶の障害補償(第77条)、⑷の遺族補償(第79条)は、いずれも条文どおりで正しい記述です。したがって誤っているのは⑴の選択肢1です。

覚え方

  • 療養補償=使用者が費用を全額「負担」。「一部を補助」は誤り
  • 災害補償は使用者の無過失責任=過失がなくても補償する義務
  • 補償を受ける権利=譲渡・差押えができない(第83条第2項)
  • 障害には障害補償(第77条)、死亡には遺族補償(第79条)

理解度チェック

問題:労働者が業務上疾病にかかった場合、使用者は必要な療養費用の一部を補助しなければならない。

〇か×か。

答え:×

第75条は費用を「負担」しなければならないと定めており、全額が対象です。「一部を補助」ではありません。

問題:労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合の補償を受ける権利は、差し押さえてはならない。

〇か×か。

答え:

第83条第2項が、補償を受ける権利を譲渡・差押えしてはならないと定めています。

令和5年度(前期)2級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和5年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期・種別:土木) 問題」
  • 労働基準法 第8章 災害補償(第75条 療養補償=費用を負担/第77条 障害補償/第79条 遺族補償/第83条 補償を受ける権利の譲渡・差押禁止)

※ 問題文は転載していません。条文はe-Gov法令検索の労働基準法で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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