令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.47は、施工計画作成のための事前調査に関する⑴〜⑷の記述のうち、最も適当でないものを1つ選ぶ問題です。
事前調査は、契約書や設計図書・仕様書から工事内容を読み取る「契約条件の確認・設計図書の検討」と、現地の地形・自然条件・近隣環境・用地などを調べる「現場条件の調査」に大きく分かれます。⑵は工事内容の把握という目的に現場事務所用地を混ぜている点が問われています。現場事務所用地は作業スペースを確保できるかという現場条件の調査項目で、工事内容の把握(設計図書・仕様書の読み取り)とは目的が別です。目的と調査対象の組合せがずれていないかで見分けます。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
| 記述 | 適否 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 近隣環境の把握のため、現場周辺の状況・近隣施設・交通量等の調査を行う | 適当 | 近隣環境は現場条件の調査に含まれ、周辺状況・近隣施設・交通量を調べるのは妥当 |
| ⑵ 工事内容の把握のため、現場事務所用地・設計図書及び仕様書の内容等の調査を行う | 適当でない | 現場事務所用地は工事内容の把握ではなく現場条件の調査(作業スペースの確保)の項目 |
| ⑶ 現場の自然条件の把握のため、地質・地下水・湧水等の調査を行う | 適当 | 地質・地下水・湧水は現場の自然条件の調査に合致する |
| ⑷ 労務・資機材の把握のため、労務の供給・資機材の調達先等の調査を行う | 適当 | 労務の供給・資機材の調達先の把握は現場条件の調査に含まれる |
事前調査で工事内容を把握する目的にあたるのは、設計図書及び仕様書の内容や契約条件を読み取る作業です。⑵はそこに現場事務所用地を並べていますが、事務所用地を確保できるかどうかは現地で作業スペースを調べる現場条件の調査にあたり、工事内容の把握とは目的が異なります。設計図書・仕様書の内容の調査だけなら工事内容の把握で正しく、現場事務所用地を同じ目的に束ねたことで記述全体がずれています。
⑴の近隣環境(現場周辺の状況・近隣施設・交通量)、⑶の自然条件(地質・地下水・湧水)、⑷の労務・資機材(労務の供給・資機材の調達先)は、いずれも現場条件の調査として目的と調査対象が対応しており適当です。したがって最も適当でないのは選択肢2です。
問題:施工計画の事前調査では、工事内容の把握のために現場事務所用地の調査を行う。
〇か×か。
答え:×
現場事務所用地の調査は、作業スペースを確保できるかを調べる現場条件の調査です。工事内容の把握にあたるのは、設計図書・仕様書や契約条件の読み取りです。
問題:現場の自然条件の把握のため、地質・地下水・湧水等の調査を行う。
〇か×か。
答え:〇
地質・地下水・湧水は現場の自然条件の調査項目で、目的と調査対象が対応しています。近隣環境・交通・用地・労務・資機材も同じ現場条件の調査に含まれます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。事前調査の区分は、国土交通省の土木工事共通仕様書や各発注者の施工計画書作成要領で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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