ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和7年度(後期)2級土木施工管理技士 No.17を解説、鋼材の種類と主な用途

令和7年度(2025年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.17は、鋼材の種類と主な用途の組合せに関する問題です。4つの組合せのうち、適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

鋼材は、棒・線・管・鋳物というで使いみちが分かれます。管材は中が空洞の鋼管で、鉛直方向にも水平方向にも大きな力を受けられるため、地中に打ち込む基礎杭や、柱として立てる支柱に使われます。この組合せが正しく書かれた選択肢2が正解です。

残る3つのうち、選択肢3と選択肢4は棒鋼と線材の用途をそっくり交換してあります。棒鋼は太い棒なのでコンクリートの中に入れる鉄筋やPC鋼棒に、線材は細い線をより合わせて強くするのでワイヤーロープや吊橋・斜張橋のケーブルになります。太い棒はより合わせられない、と考えると取り違えに気づけます。

選択肢1は、鋳物の種類の取り違えです。橋梁の支承や伸縮継手は地震時の力や車の衝撃を受けるので、もろい鋳鉄ではなく、ねばりのある鋳鋼を使います。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(適当な組合せ)

各選択肢の正誤

選択肢(鋼材の種類/主な用途)正誤解説
1 鋳鉄/橋梁の支承、伸縮継手×(誤り)支承・伸縮継手に使うのは鋳鉄ではなく鋳鋼。鋳鉄は衝撃に弱い
2 管材/基礎杭、支柱○(正しい)鋼管は橋脚・橋台の基礎杭柱構造材に使われる
3 棒鋼/吊橋や斜張橋のケーブル×(誤り)棒鋼は鉄筋やPC鋼棒。ケーブルになるのは線材
4 線材/鉄筋、PC鋼棒×(誤り)線材はより合わせてワイヤーロープやケーブルにする

選択肢2のポイント(正しい組合せ)

管材は、鋼管のように中が空洞の鋼材です。中空でも断面が円形に閉じているため曲げやねじりに強く、支持層まで打ち込めば大きな支持力が得られます。道路橋・鉄道橋の橋脚基礎や橋台基礎、建築物やタンク・鉄塔の基礎杭に使われ、そのまま柱として立てる使い方もあります。基礎杭と支柱という用途が、管材の形の持ち味とかみ合っています。

誤りの3つは、種類と用途のかみ合わせがずれています。支承・伸縮継手は鋳鋼、棒鋼は鉄筋やPC鋼棒、線材はワイヤーロープや吊橋のケーブルが正しい組合せです。

形から用途をたどる

4種類を形で並べると、用途が思い出しやすくなります。

種類主な用途
棒鋼太い棒鉄筋、PC鋼棒
線材細い線(より合わせる)ワイヤーロープ、吊橋・斜張橋のケーブル
管材(鋼管)中空の管基礎杭、支柱
鋳鋼鋼の鋳物橋梁の支承、伸縮継手

鋳鉄はこの表に入りません。硬くて圧縮には強い一方で衝撃に弱く、繰り返し力を受ける橋の部材には向かないためです。

覚え方

  • 棒は鉄筋、線はより合わせてケーブル、管は杭。鋳物は鋳鉄でなく鋳鋼
  • 棒鋼と線材の入れ替えが引っかけ。太い棒はより合わせられない
  • 管材=鋼管杭。橋脚・橋台の基礎、柱構造材に使う
  • 支承・伸縮継手に鋳鉄と書いてあれば誤り。ねばりのある鋳鋼が正しい

理解度チェック

問題:線材は、鉄筋やPC鋼棒に用いられる。

〇か×か。

答え:×

線材は細い線をより合わせて強度を高め、ワイヤーロープや吊橋・斜張橋のケーブルに使います。鉄筋やPC鋼棒になるのは棒鋼です。

問題:橋梁の支承や伸縮継手には、鋳鉄が用いられる。

〇か×か。

答え:×

鋳鉄は硬い反面もろく、衝撃に弱い材料です。支承や伸縮継手には、ねばりがあって溶接もできる鋳鋼を使います。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期) 問題」および公式正答
  • 管材(鋼管)の用途=橋脚・橋台の基礎、柱構造材:株式会社クボタ「鋼管杭・鋼管矢板の用途」(kubota.co.jp
  • 棒鋼=鉄筋/線材=より合わせてワイヤーロープ:「鋼材の種類と使い方」(bigcompany.jp
  • 鋳鉄はもろく衝撃に弱い/鋳鋼は靭性・溶接性に優れる:「鋳鉄と鋳鋼の違い」(shinyei-cast-iron.jp)、橋梁用支承への鋳鋼の使用=日本鋳造株式会社 製品情報(nipponchuzo.co.jp

※ 問題文・図は転載していません。種類と用途は上記の資料で照合しています。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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