ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和7年度(後期)2級土木施工管理技士 No.34を解説、シールド工法(土圧式・泥水式)

令和7年度(2025年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.34は、シールド工法に関する問題です。4つの記述のうち、適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

正しいのは、土圧式シールド工法の切羽の安定のしくみです。カッターチャンバー内に掘削土砂を充満させ、その土圧を切羽の土圧と釣り合わせて掘り進みます。この記述が正しく、選択肢1が正解です。

残る3つは、方式の違いや適用地盤がずれています。土圧式と泥土圧式の違いは泥水処理プラントの有無ではなく、泥水式は掘削土砂をコンベヤでなく泥水で流体輸送し、泥水式は大きい礫の多い地盤を得意としません。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢1(適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1 土圧式は、カッターチャンバー内に掘削土砂を充満させ、切羽の土圧と平衡を保つ○(正しい)チャンバー内の土砂の圧力を切羽の土圧と釣り合わせる
2 土圧式と泥土圧式の違いは、泥水処理プラントの有無である×(誤り)泥水処理プラントは泥水式で使う設備。両方式の違いではない
3 泥水式は、隔壁に泥水を循環させ切羽を安定させ、掘削土砂をコンベヤ輸送する×(誤り)泥水式は掘削土砂を泥水で流体輸送する。コンベヤではない
4 泥水式は、大きい粒径の礫の搬出に適している×(誤り)泥水式は巨礫の多い地盤を得意としない

選択肢1のポイント(正しい記述)

土圧式シールドは、カッターで削った土砂をカッターチャンバー(切羽のすぐ後ろの空間)に充満させ、その土砂の圧力を切羽の土圧に釣り合わせて、切羽が崩れないよう保ちながら掘り進む工法です。取り込んだ土砂はスクリューコンベヤで後ろへ運び出します。選択肢1はこのしくみを正しく述べています。

誤りの3つは、方式の違いや土砂の運び方、適用地盤がずれています。泥水処理プラントは泥水式で使う設備で、泥水式は掘削土砂を泥水と混ぜて流体輸送し、巨礫の多い地盤は得意としません。土圧式は土砂を練って圧力にする(コンベヤで排出)、泥水式は泥水で運ぶ(プラントで分離)、という運び方の違いで押さえると取りちがえません。

土圧式と泥水式のちがい

密閉型シールドの2方式を、切羽の安定と土砂の運び方で対比します。

項目土圧式(泥土圧式)泥水式
切羽の安定チャンバー内の土砂(泥土)の圧力で保つチャンバー内の泥水の圧力で保つ
土砂の運び方スクリューコンベヤで排出泥水と混ぜて流体輸送
付帯設備とくに要らない泥水処理プラント(泥水と土砂を分離)
苦手な地盤高水圧で排土が追いつかない場合巨礫の多い地盤(礫の分離が難しい)

泥水処理プラントは、泥水式だけが持つ設備です。この設備の有無を「土圧式と泥土圧式の違い」とするのが選択肢2の誤りで、泥土圧式は土圧式の一種です。

覚え方

  • 土圧式=土砂の圧力で切羽を保つ・コンベヤで排出。泥水式=泥水の圧力・流体輸送・プラントで分離
  • 泥水処理プラントは泥水式の設備(土圧式と泥土圧式の違いではない)
  • 泥水式は巨礫の多い地盤が苦手(礫の分離が難しい)
  • 運び方で分ける=コンベヤなら土圧式、泥水で流すなら泥水式

理解度チェック

問題:泥水式シールド工法は、大きい粒径の礫の搬出に適している。

〇か×か。

答え:×

泥水式は巨礫の多い地盤を得意としません。礫を泥水と分離して排出するのが難しいためです。

問題:土圧式シールド工法は、カッターチャンバー内に掘削土砂を充満させ、切羽の土圧と平衡を保つ工法である。

〇か×か。

答え:

チャンバー内の土砂の圧力を切羽の土圧に釣り合わせて、切羽を安定させながら掘り進みます。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期) 問題」および公式正答
  • 土圧式は土砂の圧力で切羽を保ちスクリューコンベヤで排出/泥水式は泥水の液圧・流体輸送・巨礫の地盤が苦手:「泥土圧シールドと泥水式シールドの比較」(bonperson-civil.com
  • シールド工法の原典:(公社)土木学会「トンネル標準示方書(シールド工法編)」、シールド工法技術協会 資料

※ 問題文・図は転載していません。方式の内容は上記の資料で照合しています。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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