令和7年度(2025年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.33は、鉄道(在来線)の営業線及びこれに近接した工事に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。
4つのうち3つは保安体制と見張りの手順で正しく、1つだけ限界の言葉がずれています。おかしてはいけない限界がずらされています。
複線以上の路線で材料を積み下ろすとき、列車見張員を配置しておかさないようにするのは建築限界です。選択肢4は「車両限界をおかさないように」と書いていますが、材料や重機が入ってはいけないのは建築限界です。建築限界は車両限界より外側にとった、構造物や物を置いてはいけない空間です。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(適当でない記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 事故防止体制の組織づくりは、まず部門ごとの責任者を決める | ○(正しい) | 工事・保安などの部門ごとに責任者を決めるのが最初 |
| 2 安全確保のため、所要の防護柵を設け定期的に点検する | ○(正しい) | 営業線と工事を仕切る防護柵を設けて点検する |
| 3 列車見張員は、信号炎管・合図灯・呼笛・時計・時刻表・緊急連絡表を携帯する | ○(正しい) | 列車を止める・知らせるための携帯品を持つ |
| 4 複線以上で積下ろす場合は、列車見張員を配置し車両限界をおかさないようにする | ×(適当でない) | おかしてはいけないのは建築限界。車両限界ではない |
鉄道には2つの限界があります。車両限界は、車両がこれより大きくなってはいけないという車両の外形の限界です。建築限界は、線路のまわりに構造物や物を置いてはいけない空けておく空間で、車両限界より外側に余裕をとってあります。列車は走行中に揺れたり傾いたりするので、そのぶんの隙間を見込んで建築限界を広げています。
工事で材料を積み下ろすとき、材料や重機のブームが入ってはいけないのは、この建築限界です。選択肢4の「車両限界をおかさないように」は誤りで、正しくは建築限界をおかさないようにします。車両限界だけを避けても、揺れた列車と接触するおそれが残ります。「物を置いてはいけないのは建築限界(外側の広いほう)」と押さえると、2つの限界を取りちがえません。
車両限界と建築限界は、対にして覚えます。この問題はこの2つを取りちがえています。
| 限界 | 意味 | 大きさの関係 |
|---|---|---|
| 車両限界 | 車両がこれより大きくなってはいけない外形の限界 | 内側(小さい) |
| 建築限界 | 構造物や物を置いてはいけない、空けておく空間 | 外側(車両限界より大きい) |
建築限界のほうが外側に広くとってあり、その差が列車の揺れを吸収する余裕になります。工事で守るのは、外側の広いほう=建築限界です。
問題:複線以上の路線で積下ろす場合は、列車見張員を配置し、車両限界をおかさないようにする。
〇か×か。
答え:×
おかしてはいけないのは建築限界です。建築限界は車両限界より外側にとった、物を置いてはいけない空間です。
問題:列車見張員は、信号炎管・合図灯・呼笛・時計・時刻表・緊急連絡表を携帯する。
〇か×か。
答え:〇
列車を止めたり合図したりするための道具を携帯し、列車の接近を監視します。
出典・参考資料
※ 問題文・図は転載していません。限界と保安の内容は上記の資料で照合しています。
※ この記事の確認日:2026年7月
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