ゼロから学ぶ土木施工管理

ゼロから学ぶ土木施工管理
  1. HOME > 過去問解説 > 2級 > 令和7年度(後期) > No.32 鉄道の軌道の用語と説明

令和7年度(後期)2級土木施工管理技士 No.32を解説、鉄道の軌道の用語

令和7年度(2025年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.32は、鉄道の軌道の用語と説明の組合せに関する問題です。4つの組合せのうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

4つの用語のうち3つは説明が正しく、1つだけ向きがずれています。カントの高くするレールが逆になっています。

カントは、曲線部で列車が外に転倒しないように、外側のレールを内側より高くすることです。選択肢2は「曲線内側のレールを高く」と書いていますが、正しくは外側を高くします。カーブでは列車が外に押されるので、外側を持ち上げて釣り合わせる、と考えると向きを取りちがえません。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(適当でない組合せ)

各選択肢の正誤

選択肢(用語/説明)正誤解説
1 バラスト/マクラギと路盤の間に用いられる砂利、砕石等の粒状体○(正しい)荷重を分散して支える道床の砕石。定義どおり
2 カント/曲線部で転倒防止のため、曲線内側のレールを高くする×(適当でない)カントは曲線外側のレールを高くする。内側ではない
3 分岐器/列車が他の線路に移るための軌道装置○(正しい)線路を分けるポイント。定義どおり
4 軌間/レールの頭部間隔が最も狭い部分の間隔○(正しい)左右レール頭部の内面間の最短距離(線路の幅)

選択肢2のポイント(ここが誤り)

カーブを走る列車には、外へ飛び出そうとする力(遠心力)が働きます。この力に釣り合わせるため、曲線の外側のレールを内側より高くします。これがカントで、選択肢2の「内側のレールを高く」は逆です。外側を持ち上げると、列車がわずかに内側へ傾き、遠心力と釣り合って転倒しにくくなります。

内側を高くすると、列車は外へさらに傾いて、かえって転倒しやすくなります。「カーブで外に押されるから外側を上げる」という向きで押さえると、内側・外側の取りちがえに気づけます。カントの量は、曲線半径・速度・軌間から計算します。

軌道の用語と説明

この問題に出た4つの用語のうち、カント以外は説明どおりです。

用語説明
バラストマクラギと路盤の間の砂利・砕石等の粒状体(道床)
カント曲線部で外側のレールを内側より高くすること
分岐器列車が他の線路に移るための軌道装置
軌間左右レール頭部内面間の最短距離(線路の幅)

用語の意味そのものはどれも正しく書かれていて、この問題はカントの高くするレールの向きだけを逆にしています。曲線がらみの用語(カント・スラック)は、内側・外側や広げる・上げるの向きで引っかけられやすいので、向きを意識して覚えます。

覚え方

  • カント=曲線外側のレールを高くする(内側は誤り)。外に押されるから外を上げる
  • バラスト=マクラギと路盤の間の砂利・砕石(道床)
  • 分岐器=他の線路に移る装置、軌間=左右レール頭部内面間の距離
  • 曲線の用語は「内側/外側」「上げる/広げる」の向きで引っかかる

理解度チェック

問題:カントは、曲線部で列車の転倒を防ぐため、曲線内側のレールを高くすることである。

〇か×か。

答え:×

カントは曲線外側のレールを高くします。外へ押される力に釣り合わせるため、外側を持ち上げます。

問題:バラストは、マクラギと路盤の間に用いられる砂利、砕石等の粒状体である。

〇か×か。

答え:

マクラギと路盤の間に敷く道床の砕石で、荷重を分散して支えます。

令和7年度(後期)2級土木施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期) 問題」および公式正答
  • カントは曲線外側のレールを内側より高くすること:一般社団法人 日本民営鉄道協会「鉄道用語事典(カント)」(mintetsu.or.jp
  • 軌道用語(バラスト・分岐器・軌間)の原典:国土交通省「鉄道に関する技術上の基準を定める省令・同解釈基準」

※ 問題文・図は転載していません。用語の説明は上記の資料で照合しています。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

過去問解説

よく学ばれる分野

このサイトについて

Topへ >>

  1. HOME > 過去問解説 > 2級 > 令和7年度(後期) > No.32 鉄道の軌道の用語と説明