ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和5年度 1級土木施工管理技士 問題B No.6を解説、ネットワーク式工程表と遅延

令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.6は、ネットワーク式工程表で示される工事で作業Fに4日の遅延が発生した場合について、適当なものを選ぶ問題です。

選択肢は、当初の工期どおり完了する、2日遅れる、3日遅れる、クリティカルパスの経路は変わらない、の4つです。

この問題のポイント

作業が遅れても、その作業に余裕(フロート)があれば工期には出ません。遅延日数からフロートを引いた分が工期の遅れになります。

本問は4日の遅延に対して工期の遅れが2日なので、作業Fには2日の余裕があったことになります。

※ 工程表の図を含む問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(当初の工期より2日遅れる)

遅延が工期に出るかどうかの判定手順

ネットワーク式工程表で遅延の影響を見るときは、次の順で調べます。

手順見るもの判定
遅れた作業がクリティカルパス上にあるかCP上なら遅延日数がそのまま工期の遅れになる
CP上でないなら、その作業のフロート(余裕日数)遅延日数がフロート以内なら工期は変わらない
遅延日数がフロートを超えた分超えた日数だけ工期が遅れる
フロートを使い切った経路その経路が新しいクリティカルパスになる

選択肢2のポイント(ここが適当)

作業Fはクリティカルパス上にはなく、余裕を2日持っています。4日遅れると、2日はフロートで吸収され、はみ出した2日が工期の遅れとして出ます。これが選択肢2です。

選択肢1は、遅延がフロートの範囲に収まる場合の答えです。4日の遅れは余裕の2日を超えているので当てはまりません。選択肢3の3日は、フロートを1日として計算したときの値です。

選択肢4も落としやすい肢です。作業Fが余裕を使い切って工期を押し出した以上、Fを含む経路が最長になり、クリティカルパスは当初と変わります。工期が遅れたのに経路が同じままということはありません。手順の④に当たる部分で、遅れの日数だけを計算して満足すると見落とします。

覚え方

  • 工期の遅れ=遅延日数−その作業のフロート(マイナスなら遅れなし)
  • クリティカルパス上の作業は、フロートが0なので遅れがそのまま工期に出る
  • フロートを使い切った経路は、新しいクリティカルパスになる
  • 工期が遅れたなら経路も変わっている。日数だけ答えて終わらない

理解度チェック

問題:クリティカルパス上にない作業が遅れた場合、遅延日数がその作業のフロート以内であれば工期は変わらない。

〇か×か。

答え:

フロートを超えた日数だけが工期の遅れになります。

問題:ある作業の遅れで工期が延びた場合でも、クリティカルパスの経路は当初と変わらない。

〇か×か。

答え:×

工期を押し出した経路が新しいクリティカルパスになります。

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出典・参考資料

※ 工程表の矢線図は全国建設研修センターの公表物のため、再現も自作もしていません。各作業がどの経路にあるかは図に依存するため、本文では経路の構造を再現せず、正答(2日遅れ)と、そこから読み取れるフロート(2日)、判定の手順だけを示しています。問題文と選択肢も転載していません。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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