ゼロから学ぶ土木施工管理

ゼロから学ぶ土木施工管理
  1. HOME > 過去問解説 > 令和5年度(1級) > 問題B No.34 鉄筋の組立ての検査

令和5年度 1級土木施工管理技士 問題B No.34を解説、鉄筋の組立ての検査

令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.34は、鉄筋の組立ての検査についての①〜④のうち、適当なものの数を答える問題です。

鉄筋の平均間隔の求め方、型枠に接するスペーサの材質、かぶりの測り方、設計図書に示されていない鉄筋の扱いという4つが並びます。

この問題のポイント

誤りは③の1つだけです。かぶりは鉄筋の表面から構造物表面までの最短距離で、中心から測るものではありません。①②④は検査のきまりどおりです。

数を答える型なので、1つ判定を誤ると答えの数がそのままずれます。①〜④の全部に○×を付けてから数えます。

※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:3つ(適当なものの数)

①〜④の正誤

記述正誤解説
① 鉄筋の平均間隔は、配置された10本程度の鉄筋間隔の平均値とする○(適当)1か所を測るのではなく、10本程度をまとめて平均で見る
② 型枠に接するスペーサは、原則としてコンクリート製あるいはモルタル製とする○(適当)型枠に接する面に出るため、本体と同じ材質のものを使う
③ 鉄筋のかぶりは、鉄筋の中心から構造物表面までの距離とする×(誤り)かぶりは鉄筋の表面から構造物表面までの最短距離。中心から測ると鉄筋の半径ぶん大きく出る
④ 設計図書に示されていない組立用鉄筋や金網等も、所定のかぶりを確保する○(適当)図面に無くても鉄筋であることは変わらないので、かぶりを確保する

③のポイント(ここが誤り)

かぶりは、鉄筋の表面からコンクリート表面までの最短距離です。③は測り始める位置を鉄筋の中心にすり替えています。中心から測ると、鉄筋の半径のぶんだけ数字が大きく出るので、実際のかぶりが足りないのに合格と判定してしまいます。かぶりは鉄筋を中性化や塩害から守るための厚みなので、守る側のコンクリートがどれだけあるかを測ります。

鉄筋どうしのすき間はあきで、かぶりとは別の寸法です。この2つの取り違えは、1級でも2級でも繰り返し出ています。

①は、鉄筋の間隔を1か所だけ測って判定しないという話です。10本程度をまとめて測り、その平均間隔で見ます。②の型枠に接するスペーサは、型枠を外すとその面が構造物の表面に出るため、コンクリート製かモルタル製を原則とします。④は、図面に描かれていない組立用鉄筋や金網であっても、所定のかぶりを確保するという内容です。

スペーサとかぶりは学科でも問われる

この問題の②③は、問題Aや2級でも形を変えて出ています。

出題問われた点
令和5年度 1級 B No.34(この記事)スペーサの材質/かぶりを測る起点
令和7年度 1級 No.16スペーサの数(必要最小限ではなく必要な数を配置する)
令和7年度(前期)2級 No.13スペーサの材質(型枠に接する部分はモルタル製・コンクリート製)

スペーサは材質と数の両方が問われ、かぶりは起点(表面か中心か)が問われます。数を問うたのが令和7年度 1級 No.16、材質を問うたのが令和7年度(前期)2級 No.13です。この3点を押さえておくと、級や年度が変わっても対応できます。

覚え方

  • かぶりは鉄筋の表面から構造物表面までの最短距離。中心からではない
  • 鉄筋の間隔は10本程度の平均間隔で見る
  • 型枠に接するスペーサはコンクリート製かモルタル製が原則
  • 設計図書に示されていない組立用鉄筋や金網も、所定のかぶりを確保する

理解度チェック

問題:鉄筋のかぶりは、鉄筋の中心から構造物表面までの距離である。

〇か×か。

答え:×

鉄筋の表面から構造物表面までの最短距離です。中心から測ると半径のぶん大きく出ます。

問題:型枠に接するスペーサは、原則としてコンクリート製あるいはモルタル製とする。

〇か×か。

答え:

型枠を外すとその面が構造物の表面に出るため、本体と同じ材質のものを使います。

令和5年度 1級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

※ 問題文と①〜④の記述は転載していません。示方書の本文はこの環境で読み取れなかったため、条項番号や逐語の引用は行っていません。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

過去問解説

よく学ばれる分野

このサイトについて

Topへ >>

  1. HOME > 過去問解説 > 令和5年度(1級) > 問題B No.34 鉄筋の組立ての検査