ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和5年度 1級土木施工管理技士 No.56を解説、道路上で行う工事の許可・承認

令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.56は、道路上で行う工事又は行為についての許可又は承認について、道路法令上誤っているものを選ぶ問題です。

工事材料の置場、歩道の切下げ工事、電線や上下水道等の設置、占用物件の構造変更という4つが並びます。

この問題のポイント

道路の区域内に物を置いて継続して使うことは、交通に支障があるかどうかにかかわらず道路の占用にあたり、道路管理者の許可が必要です。

選択肢1は、交通に支障を及ぼすおそれのない区域内なら工事材料の置場に許可は要らないと書いています。支障の有無は許可の要否ではなく、許可の判断や条件の中身に関わる話です。

※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢1(道路法令上、誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 沿道で行う工事のため、交通に支障を及ぼすおそれのない道路の区域内に工事材料の置場を設ける場合は、道路管理者の許可を受ける必要がない×(誤り)置場も占用にあたり、道路管理者の許可が必要
⑵ 民地への車両乗入れのために歩道切下げ工事を行う場合は、道路管理者の承認を受ける必要がある○(正しい)道路管理者以外の者が行う道路工事は承認
⑶ 電線、上下水道、ガス等を道路に設け、継続して道路を使用する場合は、道路管理者の許可を受ける必要がある○(正しい)代表的な占用物件
⑷ 道路の構造又は交通に支障を及ぼすおそれがないと認められる重量の増加を伴わない占用物件の構造変更は、あらためて許可を受ける必要がない○(正しい)軽微な変更は改めての許可を要しない

選択肢1のポイント(ここが誤り)

道路法でいう占用は、道路の区域内に工作物、物件又は施設を設けて継続して道路を使用することを指します。工事用の板囲、足場、詰所、そして工事材料の置場も、この占用物件にあたります。

したがって、交通に支障を及ぼすおそれがない場所であっても、置場を設ける以上は道路管理者の占用許可が要ります。支障の有無は、許可するかどうかの判断や、期間・場所・方法の条件を付けるときに考慮される事柄です。

あわせて、道路上の作業で道路を使用する場合は、所轄警察署長の道路使用許可も別に必要になります。占用は道路管理者、使用は警察という2系統で押さえます。

⑵は道路管理者以外の者が行う道路工事(承認工事)で、歩道の切下げが典型です。⑶は代表的な占用物件、⑷は重量の増加を伴わず支障のない構造変更で改めての許可を要しない場合です。したがって誤っているものは選択肢1です。

覚え方

  • 道路の区域内に置いて継続して使うなら占用許可。支障の有無で要否は変わらない
  • 工事用の板囲・足場・詰所・材料置場はいずれも占用物件
  • 占用は道路管理者の許可、道路使用は警察署長の許可(2系統)
  • 道路管理者以外の者が行う道路工事(歩道切下げ等)は承認

理解度チェック

問題:交通に支障を及ぼすおそれのない道路の区域内に工事材料の置場を設ける場合は、道路管理者の許可を受ける必要がない。

〇か×か。

答え:×

置場も占用にあたるため、道路管理者の許可が必要です。

問題:民地への車両乗入れのための歩道切下げ工事は、道路管理者の承認を受ける必要がある。

〇か×か。

答え:

道路管理者以外の者が行う道路工事は承認の対象です。

令和5年度 1級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

※ 条番号は本文に出していません(設問が条番号を問う形式ではないため)。問題文と選択肢も転載していません。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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