令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.52は、建設工事における環境保全対策に関する⑴〜⑷の記述のうち、適当なものを選ぶ問題です。騒音・振動や土ぼこりへの対策を、どちらの向きに講じるかで正誤が分かれます。
適当なのは⑷だけで、⑴⑵⑶はいずれも対策の向きや手法が実際と逆になっています。騒音・振動の発生期間は短縮するのが対策なのに⑴は「延伸」、土ぼこりは散水が一般的なのに⑵は「アスファルト被覆」、建設工事の騒音は発生源での対策が基本なのに⑶は「受音点」としており、正しい語を反対側の語にすり替えています。⑷の走行速度の制限だけが素直に正しい記述です。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も適当な記述)
| 記述 | 適否 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 騒音や振動の防止対策では、絶対値を下げること及び発生期間の延伸を検討する | ×(誤り) | 発生期間は短縮して影響を小さくするのが対策で、延伸は逆 |
| ⑵ 土工事にともなう土ぼこりの防止対策には、アスファルトによる被覆養生が一般的である | ×(誤り) | 土ぼこりの飛散防止は散水が一般的な手法 |
| ⑶ 騒音の防止方法のうち、建設工事では受音点での対策が広く行われる | ×(誤り) | 建設工事で広く行われるのは発生源での対策 |
| ⑷ 運搬車両の騒音や振動の防止のため、道路及び付近の状況によって必要に応じ走行速度に制限を加える | 適当 | 沿道の状況に応じて走行速度を制限するのは有効な対策 |
⑴の発生期間は、対策として短縮するのが正しく、「延伸(延ばす)」は逆です。騒音・振動の影響は大きさそのものだけでなく、発生する時刻や継続する期間にも左右されるため、絶対値を下げるとともに、深夜・早朝を避け、発生期間を短くして全体の影響を小さくします。期間を延ばせば近隣が騒音・振動にさらされる時間が増え、対策になりません。
⑵の土ぼこり(粉じん)の飛散防止は、土工事では散水や散水車による水の散布、防じんネットの設置などが一般的です。アスファルトによる被覆養生は舗装や路盤面の養生であり、造成中の裸地から舞い上がる土ぼこりを一般的に抑える方法ではありません。
⑶の騒音防止は、発生源での対策・伝搬経路での対策・受音点での対策に分けられます。建設工事では低騒音型建設機械の採用や低騒音工法の選択といった発生源での対策が基本で、広く行われます。受音点(住宅側の防音)での対策は建設工事では現実に取りにくく、「受音点での対策が広く行われる」とはいえません。
問題:騒音や振動の防止対策では、絶対値を下げることに加えて、発生期間の延伸を検討する。
〇か×か。
答え:×
検討するのは発生期間の短縮です。期間を延ばすと影響を受ける時間が増え、対策になりません。
問題:騒音の防止方法のうち、建設工事では受音点での対策が広く行われる。
〇か×か。
答え:×
建設工事で広く行われるのは発生源での対策(低騒音型建設機械の採用・低騒音工法の選択)です。受音点での対策が中心ではありません。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。環境保全対策は、最新の騒音振動対策技術指針等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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