ゼロから学ぶ土木施工管理

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排水性舗装は過去問でどう問われる?

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排水性舗装と透水性舗装、どっちが水を下に通すのか分からなくなりませんか?「水を横に流すか、下に浸透させるか」で分けると、すっきりします。

この記事の要点

排水性舗装は、すき間の多いポーラスアスファルトを表層に使い、雨水を路面の中を通して横(路肩)へ流して排水する舗装です。

雨の日の水はねやすべりを減らす効果があります。仕組み・効果・注意点と、過去問での問われ方を押さえます。

ふつうの舗装は雨水が路面の上を流れますが、排水性舗装は雨水を路面の中に取り込みます。これにより、雨の日の走行が安全になります。

排水性舗装は、すき間の多いポーラスアスファルト混合物を表層に使い、雨水を表層の中に通して横へ流し、路肩へ排水する舗装です。

表層の下には水を通さない層(不透水層)があり、その上を水が横に流れます。水を下の路盤や路床には入れない点がポイントです。

排水性舗装の仕組み

雨水が路面から下へ抜けて、横に流れて排水される流れを、断面で見るとつかめます。

排水性舗装の仕組み(模式図) 表層(ポーラス・すき間が多い) 不透水層(水を通さない) 表層の中を通って横(路肩)へ排水
排水性舗装の仕組み(模式図)。雨水は表層のすき間に入り、不透水層の上を横に流れて路肩へ排水されます。

このため、表層には空隙が大きいポーラスアスファルト混合物を使います。骨材が飛び散らないよう、結合力の強い改質アスファルトを用いるのが一般的です。

排水性舗装の効果

雨水を路面にためないことで、雨の日の走行が安全になります。

路面の水はねや水煙(スモーキング)をおさえ、ドライバーの視認性が向上します。

路面に水がたまらないため、すべり抵抗が確保され、ハイドロプレーニング現象を防ぎます。

路面のすき間が走行音を吸収するため、交通騒音を低減する効果もあります。

排水性舗装の施工で注意すること

ポーラスアスファルト混合物は空隙が多く、密粒度系の混合物より温度が下がりやすいため、温度管理に注意して速やかに初転圧します。

すき間をつぶさないよう転圧にも注意します。初転圧はロードローラ、仕上げ転圧は表面温度が100?110℃程度になってから行うのが望ましいとされます。

表層と基層の間で水を止めて横に流すため、両層の間には防水と接着をかねたタックコート(ゴム入りアスファルト乳剤など)を用います。路盤の上に散布して下地を整えるプライムコートとは役割が違います。

表層のすき間に砂やごみが詰まると、水が抜けにくくなり排水機能が低下します(目詰まり)。機能を保つには、専用の車での清掃などが必要です。

すき間が多く骨材が飛散しやすいため、施工では結合力の強い改質アスファルトを使います。すりつけ部などの薄い箇所では骨材が飛散しやすいので注意します。

混同しやすい用語

排水性舗装 と 透水性舗装

どちらも水を扱う舗装で、名前が似ています。違いは水の行き先です。排水性舗装は、表層に入った水を不透水層の上で止めて、横(路肩)へ流して排水します。下の路盤・路床には水を入れません。透水性舗装は、水を下の路盤・路床、さらに地盤まで浸透させます。横に流すか、下に浸透させるかで分かれます。

排水性舗装は過去問でどう問われた?

排水性舗装は、1級でポーラスアスファルト混合物の施工が正誤判定で問われます。温度管理・転圧・プライムコートの役割が引っかけの中心です。

年度・級(No.)問われ方引っかけ(正誤の分かれ目)
令和7年・1級(No.36)ポーラスの施工で誤っているものプライムコートに「下層の防水処理の役割」を期待する記述が誤り(正答?)
令和6年・1級(No.36)ポーラスの施工で適当なもの密粒度系より温度低下が早いので、速やかに初転圧する(正答?)
平成27年・1級(No.30)道路の排水性舗装の施工締固めの機械の記述で誤りを作る(タンピングローラは舗装の締固めに使わない)
平成22年・1級(No.30)排水機能をもつアスファルト舗装仕上げ転圧は表面温度100?110℃程度になってから行う

年度をまたいで問われる核心は施工の温度管理です。ポーラスアスファルト混合物は密粒度系より温度低下が早く、速やかに初転圧するのがポイントです。表層下の防水と接着はタックコートの役割で、路盤に散布するプライムコートではない点もくり返し問われます。

理解度チェック

問題:排水性舗装は、表層に入った雨水を不透水層の上で横に流し、路肩へ排水する。

〇か×か。

答え:

排水性舗装は、ポーラスの表層に入った水を不透水層の上で止めて横へ流します。水を下の路盤・路床には入れません。

問題:排水性舗装は、雨水を路盤・路床から地盤まで浸透させる舗装である。

〇か×か。

答え:×

水を下の路盤・路床、地盤まで浸透させるのは透水性舗装です。排水性舗装は不透水層の上を横に流して排水します。

問題:排水性舗装は、表層のすき間に砂やごみが詰まると排水機能が低下する。

〇か×か。

答え:

すき間の目詰まりで水が抜けにくくなり、機能が低下します。機能を保つには専用車での清掃などが必要です。

問題:ポーラスアスファルト混合物は、密粒度系の混合物より温度が下がりにくいので、ゆっくり初転圧してよい。

〇か×か。

答え:×

ポーラスは空隙が多く、密粒度系より温度低下が早いため、速やかに初転圧します。令和6年度の1級でも、温度低下が早いことをふまえた施工が適当なものとして問われました。

まとめ

排水性舗装は、ポーラスアスファルトを表層に使い、雨水を横に流して排水する舗装です。水を不透水層の上で横へ流すのが排水性、下へ浸透させるのが透水性です。

過去問では1級でポーラスの施工が問われ、密粒度系より温度低下が早く速やかに初転圧すること、プライムコートとタックコートの役割の違いが引っかけになります。

表層に使う材料はアスファルト混合物の種類、ポーラスの締固めは初転圧・二次転圧・仕上げ転圧の違いもあわせて確認すると、材料と施工がつながります。

参考資料

  • 公益社団法人 日本道路協会「舗装施工便覧」「舗装設計施工指針」
  • 一般社団法人 日本アスファルト合材協会の技術資料

※ 仕組み・効果は標準的な考え方です。基準の改定や現場条件で変わるため、最新の資料で確認してください。

ゼロから学ぶ土木施工管理 編集部

この記事を書いた人

ゼロから学ぶ土木施工管理 編集部

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

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