令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.59は、車両系建設機械を用いた作業で事業者が行うべき事項に関する問題です。①〜④の4つの記述のうち、労働安全衛生法上、正しいものの数を選びます。
正しいのは①②③の3つで、④が誤りです。①のヘッドガード、②の転倒時保護構造とシートベルト、③の修理・アタッチメント時の作業指揮者は、いずれも規則どおりの正しい記述です。④は、ブームやアームを上げてその下で修理を行うときに安全支柱・安全ブロック等を使わせる相手を取り違えています。使わせるのは作業に従事する労働者で、作業指揮者ではありません。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(正しいものは3つ=①②③)
| 記述 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ① 岩石落下等のおそれ→堅固なヘッドガードを装備した機械を使用 | ○(正しい) | ヘッドガードを備える(安衛則153条) |
| ② 転倒・転落のおそれ→転倒時保護構造+シートベルト以外の機械を使用しないよう努める | ○(正しい) | 転倒時保護構造とシートベルト付き以外は使わないよう努める努力義務(安衛則157条の2) |
| ③ 修理・アタッチメント装着取り外し→作業指揮者を定め作業手順を決めさせ指揮させる | ○(正しい) | 作業指揮者を定め作業手順の決定・指揮(安衛則165条) |
| ④ ブーム・アームを上げその下で修理→作業指揮者に安全支柱・安全ブロック等を使用させる | ×(誤り) | 使わせるのは作業に従事する労働者。作業指揮者ではない(安衛則166条) |
ブームやアーム等を上げたまま、その下に入って修理や点検をする作業は、それらが不意に降下すると下敷きになる危険があります。これを防ぐため、安全支柱や安全ブロック等をかませて落ちてこないようにします。この道具を実際に使わせる相手は、その下で修理をする労働者本人です。④は「作業指揮者に…使用させる」としていますが、作業指揮者はあくまで作業を指揮・監視する役で、安全支柱等を自ら使う立場ではありません。
作業指揮者が登場するのは③の修理・アタッチメント作業のほうで、そこでは作業指揮者が作業手順を決め、安全支柱・安全ブロック等の使用状況を監視します。「安全支柱を使うのは作業する労働者、それを監視するのが作業指揮者」と役割を分けて押さえておくと、この取り違えに引っかかりません。①のヘッドガード、②の転倒時保護構造とシートベルトは規則どおりで正しく、正しいものは①②③の3つになります。
問題:ブームやアームを上げ、その下で修理等の作業を行う場合は、不意の降下による危険を防止するため、作業指揮者に安全支柱や安全ブロック等を使用させなければならない。
〇か×か。
答え:×
安全支柱・安全ブロック等を使用させる相手は、その下で作業に従事する労働者です。作業指揮者ではありません(安衛則166条)。作業指揮者は使用状況を監視する役です。
問題:路肩や傾斜地等で、車両系建設機械の転倒・転落により運転者に危険が生ずるおそれのある場所では、転倒時保護構造を有し、かつ、シートベルトを備えたもの以外の機械を使用しないように努めなければならない。
〇か×か。
答え:〇
転倒時保護構造とシートベルトを備えたもの以外は使用しないよう努める努力義務です(安衛則157条の2)。岩石落下に備えるヘッドガード(安衛則153条)とは別の措置です。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。条文は、最新の労働安全衛生規則で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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